石巻・子どもセンター着工 図書コーナーや屋上に農園配置

宮城県石巻市中心部の立町商店街に「子どもセンター」(仮称)が建設されることになり、起工式が16日、現地であった。地域の子どもたちが東日本大震災で被災した街を活性化しようと、計画づくりなどに関わった。12月に完成し、市の児童館として利用される予定で、子どもたちは運営と事業の企画にも携わる。
 センターは公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(東京、SCJ)が建設し、完成後に市に寄贈する。用地費を含む総事業費約3億円は、サントリーが支援する。
 木造2階、延べ床面積約500平方メートルで、テラスや庭を設け、開放的な雰囲気にする。1階に図書コーナーやスポーツ室、ギャラリー、2階に防音設備の付いた部屋を配置。屋上には農園を整備し、野菜を育てられるようにする。
 市内の小中学生と高校生計25人でつくる「子どもまちづくりクラブ」が2011年7月から話し合い、ことし5月に施設の基本計画をまとめた。子どもたちは施設のコンセプトから壁の色まで決めた。
 起工式前に市役所で施設の概要を発表したクラブメンバーの一人、門脇中3年近藤日和さん(15)は「支援してくれた人に感謝したい。公園に仮設住宅ができたので、みんなで遊べる場所になればうれしい」と話した。

タイトルとURLをコピーしました