東日本大震災の津波で橋の一部が落下した国道398号の新北上大橋(宮城県石巻市)と、県道石巻工業港矢本線の定川大橋(石巻市、東松島市)が17日、開通した。ともに仮橋の建設工事が終わり、震災から7カ月余りで復旧した。
新北上大橋は午前11時、一般車両の通行が可能になり、周辺住民の車や復旧関連のトラックなどが行き交った。片側の歩道は今週中に利用できるようになる見通し。
石巻市北上町と同市釜谷を結ぶ橋の復旧で、上流の飯野川橋を迂回(うかい)する場合と比べ、距離は約23キロ、所要時間は約40分短縮された。周辺地域の渋滞緩和や利便性の向上が期待される。
橋に近い同市北上町橋浦の佐々木金三さん(80)は「(開通が)待ち遠しかった。(対岸の)雄勝に親戚がいるので、真っすぐ行けるようになって本当にありがたい」と話した。
石巻市門脇と東松島市大曲に架かる定川大橋は午後3時、開通した。6キロほどの遠回りが不要となり、片側の歩道の通行もできるようになった。