石巻・新蛇田に仙石線新駅設置へ 集団移転で人口増

宮城県石巻市は、東日本大震災の防災集団移転促進事業で新市街地が形成され人口増加が見込まれる新蛇田地区に、JR仙石線の新駅設置を目指す方針を決めた。「請願駅」としてJR東日本と正式な協議に入り、2015年の全線復旧に合わせた実現を目標とする。
 市が想定する新駅の位置は陸前赤井-蛇田間で、土地区画整理事業で整備する「新蛇田南」(27ヘクタール)の南側。三陸自動車道を挟んだ北側でも集団移転用地の造成が進んでいる。
 新蛇田地区は将来、数千人の居住が見込まれ、周辺を含めた住民の生活環境を向上させるため、市は新駅が必要と判断した。
 駅舎の設計や建設、システム改修などに要する数億円の費用は、市が全額負担する見通し。市は年内の合意を目指し、JRと実務的な協議を進めている。
 陸前赤井-蛇田間の新駅設置は、震災前から地元自治体などが要望していたが、具体化していなかった。大規模な集団移転先の整備で新たな需要が期待できることから、市とJRが水面下で折衝していた。

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