石巻圏の水産業再生へ フィッシャーマンJ、経産省の事業受託

経済産業省は、宮城県内の若手漁師らでつくる一般社団法人フィッシャーマン・ジャパン(FJ、石巻市)を、石巻圏で持続可能な地域社会構築に取り組む「オーガナイザー組織」に採択した。FJは水産業の課題解決に向け本年度中に事業計画を策定し、来年4月以降、計画を実行する。

 FJが経産省から受託したのは、行政機関だけでは解決困難な地域課題に、複数の民間事業者などと協働して取り組む「地域・企業共生型ビジネス導入・創業促進事業」。委託費は765万円。
 FJは対象地域の石巻市、東松島市、同県女川町の地域課題を、漁獲量減少や魚食離れ、東日本大震災後の販路回復の遅れや担い手不足と設定。地域に関わりたい人をつなぎ、ビジネスモデルを創出する「水産オープンイノベーションプラットフォーム(水産PF)」の形成を提案した。
 具体的な事業として(1)圏域の水産加工工場群を一つの工場と見立てバリューチェーンを一元化する「石巻ワンファクトリー構想」(2)水産業に特化したファンドの設立(3)地域企業と外部企業が連携して新事業を生み出す「水産イノベーションラボ」(4)水産PFの会費制度-などを例示した。

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