宮城県石巻市は27日、災害公営住宅などの移転先を決める事前登録の申し込み状況を発表した。住宅の間取り別では最大12倍を超え、中心市街地に人気が集まった。2月に変更登録を受け付け、希望者多数の場合は3月から抽選する。
12.13倍の中里1丁目(1LDK)が最高倍率で、10.05倍の駅前北通り1丁目(1LDK)が続いた。大型商業施設に近い新蛇田E(1LDK~4LDK)は1.40倍~6.60倍だった。
門脇、湊東、湊北、浜松町の4カ所では申し込みがなかった部屋もあった。いずれも沿岸部で津波被害が大きく、被災者が敬遠したとみられる。
市は申し込み状況などの書類を対象者に送り、2月1日から28日まで市役所などで変更登録を受け付ける。希望者が上回った場合、3月下旬から抽選を実施する。
市は市街地に災害公営住宅3250戸を整備する方針。11月末に締め切った事前登録で、計画を上回る4143世帯が申し込んだことから、県営住宅の整備を県に求めるなどの対応を迫られている。