石巻~酒田をつなぐ「みちのくウエストライン」早期整備を 宮城、山形知事ら国などに要望

 宮城県石巻市と山形県酒田市を全長約160キロの高規格道路で結ぶ「みちのくウエストライン」構想を巡り、村井嘉浩宮城、吉村美栄子山形両県知事と地元関係4団体は2日、国などに早期整備を要望した。

「日本海と太平洋を結ぶ最短ルート」

 要望は、一部で使用が開始されている新庄酒田道路(約50キロ)の事業中区間の早期完成と未事業化区間の早期計画策定、高規格道候補路線にとどまる石巻新庄道路(約110キロ)の早期事業化に向けた調査推進をそれぞれ求めた。

 国の国土強靱化(きょうじんか)予算の積極活用、資材価格の高騰や賃金水準の上昇に対応した新たな財源創設なども訴えた。

 村井、吉村両知事らは国土交通省を訪れ、斉藤鉄夫国交相に要望書を手渡した。要望活動後、取材に応じた両知事によると、斉藤氏は「雪や大雨の影響を受ける県境周辺など優先順位をつけて進めたい」と述べ、前向きに受け止めていたという。

 村井知事は、製造工場が集中する石巻市から飼料が山形の最上、庄内地方に運ばれている状況に触れ「県内は縦軸の整備は進んだが横軸は不十分。食料の安定供給の観点からも重要な道路」と指摘。吉村知事は「日本海と太平洋を結ぶ最短ルートであり、防災、経済、観光の面で両県の発展に資する」と事業の必要性を強調した。

 村井知事らは財務省、自民党本部にも要望した。

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