27日の自民党総裁選で石破茂元幹事長が新総裁に選出されたのを受け、東京外国為替市場で円相場は一時3円超も円高ドル安が進み、1ドル=142円台まで急騰した。
1回目の投票で高市早苗経済安全保障相が1位で通過した直後には円を売る動きが強まり、一時146円台まで円安が進行。決選投票で石破氏が逆転したことで、この流れが急激に巻き戻された。
27日午後2時ごろ、高市氏が1回目の投票を1位で通過し、石破氏との決選投票に進むことが決まると、146円台半ばまで円が急落した。高市氏は、安倍晋三元首相が掲げた「アベノミクス」路線の継承を訴えており、日本銀行の利上げにも否定的な立場で、金融緩和や大規模な財政出動が進むとの見方が背景にあった。日本銀行による利上げ観測が遠のき、低金利の続きそうな円を売る動きが強まった。