確定申告、一番町で 仙台3税務署が人員・業務を効率化

 仙台国税局は、仙台北、仙台中、仙台南の3税務署管内の2010年分の確定申告会場を、仙台市青葉区一番町4丁目の商業ビル「TIC(東一センター)ビル」に集約する。業務の効率化などが理由で、周辺には大勢の申告者が訪れることになり、地元商店街は波及効果に期待する。
 来年の確定申告は2月1日~3月15日で、申告会場はイベントホール用の4階全フロアと3階の一部を使う。仙台国税局が行った集約会場の公募に、所有者の東一センタービル(笹木みえ子社長)1社が応募し決まった。
 3税務署はこれまで、それぞれ申告会場を設けており、09年分の今年は計6カ所。すべての会場に職員を張り付けるため非効率だった。会場にもなってきた仙台北、中の両署周辺は署内の駐車場に入ろうとする車で大渋滞も起きていた。
 国税局は「高齢化による年金受給者の増加で業務が増える中でも、1カ所に職員を集中的に配置することで、効率化と(相談対応などの)サービス向上が図れる」と説明する。
 一方、3署の会場で扱った09年分の申告件数は11万件に上っており、期間中の会場周辺で人出が急増するのは確実。一番町四丁目商店街振興組合の浜宏一郎理事長は「2月は消費が落ち込む時期。人出の増加は売り上げ増につながる」と歓迎する。
 ただ、マイカー利用者が殺到すれば、仙台市中心部の渋滞が深刻になる恐れもある。国税局は「公共交通機関の利便性を公募条件にして決めた会場。地下鉄などで来場するように呼び掛けたい」と話している。
 3署は申告書提出のみのケースについては、それぞれの署でも対応する。

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