先祖や故人をしのぶ「広瀬川灯ろう流し」(実行委員会主催)が20日、仙台市若林区の宮沢橋近くの広瀬川河川敷であり、祈りを乗せた約2200個の灯籠が穏やかな流れの川面を彩った。
25回目のことしは約4万人が訪れ、灯籠を川に流した。母の新盆だった若林区河原町の自営業高橋真樹子さん(49)は「闘病生活が長かった母。安らかに眠ってください」と、家族と共に静かに灯籠を見送った。
ステージでは、仙台三桜高音楽部が森山直太朗の「さくら」など7曲を合唱。2年の三浦ひよりさん(16)は「来場者や豪雨被害があった広島など、多くの方々に届くよう願いを込めて歌った」と話した。
仙台南、常盤木学園両高による吹奏楽演奏や音楽家のライブ、花火約1000発の打ち上げもあった。
広瀬川灯ろう流しは江戸時代から続く伝統行事。1978年の宮城県沖地震で一時は途絶えたが、復活を願う市民の要望に地域の商店会や町内会が応え、90年に復活した。