福岡市博多区在住の元衆院議員の男性に成り済まし、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係を記したビラを配ったとして、福岡県警博多署が私文書偽造容疑で、日本維新の会所属の堀本和歌子福岡市議(41)=博多区選出=から任意の事情聴取をしていたことが捜査関係者への取材で分かった。堀本市議は25日夜、西日本新聞の取材に対し、ビラを配ったことを認め「社会通念上、良くないことをした。男性には申し訳ない」と話した。 【写真】堀本和歌子・福岡市議 このビラは元衆院議員の男性を名乗り、旧統一教会トップの韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁に式典で、「元衆議院議員として韓日トンネルへの賛意と、祝辞を述べさせていただきました」などと記載されている。 関係者によると、8月8日未明から早朝にかけ、博多区内の民家や集合住宅などに投函(とうかん)されていた。西日本新聞が入手した周辺の防犯カメラ映像には同じ時間帯に、黒っぽいキャップとマスク、上下の服を身に着けた人物が、ビラとみられるものを配っている様子が写っている。 元衆院議員の男性は現在、参政党に所属しており、来春の統一地方選の福岡市議選で博多区からの出馬を検討中。 取材に対し、「私が2019年に旧統一教会の式典でスピーチしたことは事実だが、思想的に同調しているわけではない。(ビラは)今も旧統一教会と関係があると思わせるような内容で、有権者に対する印象操作だ」とした。防犯カメラに記録された人物が乗っていた車のナンバーを確認したところ、堀本市議の所有する車と同じだったことから、9月に博多署に刑事告発したという。