福島・双葉イオン来春開業 原発事故後、生鮮食料品店の進出は町内初

福島県双葉町とイオン東北(秋田市)は9日、町内のJR双葉駅東側に公設民営で整備する商業施設について、スーパー「イオン双葉店」(仮称)出店の覚書を締結した。東京電力福島第1原発事故後、生鮮食料品店の進出は町内初。2025年春の開業を目指す。

 店舗は町役場北隣に立地し、鉄骨平屋で建物面積約300平方メートル、敷地面積約770平方メートル。食料や日用品、家庭用医薬品を扱い、住民の声を聞いて品ぞろえや営業時間を検討する。

 町役場であった締結式後、伊沢史朗町長は「町内居住者の生活環境が大きく改善される。帰還や移住定住促進の一助となってほしい」と期待。辻雅信社長は「小さな店だが、住民の大きな希望となるよう努力を重ねる。東北は過疎化を避けられず、コミュニティーをどうつくっていくか一緒に学びたい」と語った。

 イオン東北の店舗数は東北6県で計157。原発事故に伴い一時避難した福島県双葉郡8町村には広野、浪江両町に各1店ある。双葉町内では移動販売車を運行している。

 現在の町内居住者は約100人。

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