福島・富岡漁港で帰港式 8年4カ月ぶり再開

東日本大震災の津波で使えなくなっていた福島県富岡町の富岡漁港が復旧し、26日、漁業関係者ら約50人が参加して帰港式が開かれた。避難先の港から戻った5隻の漁船や遊漁船が、大漁旗を掲げて港内外を航行し、8年4カ月ぶりの再開を祝った。これで福島県にある10漁港がすべて利用できるようになった。

 富岡漁港は津波で荷さばき場や漁協事務所がほぼ全壊したほか、停泊していた漁船が内陸まで流されるなど壊滅的な被害を受けた。県内で被災した他の漁港はすでに再開しているが、同港は東京電力福島第1原発事故により町に避難指示が出されるなどしたため、復旧が遅れていた。

 相馬双葉漁協富熊地区の佐藤秋夫代表(52)は再開までの年月を振り返り「無我夢中だったので、長いようで短かった。戻って来られて本当にうれしい。また活気づいた港を作っていきたい」と話した。

タイトルとURLをコピーしました