福島原発は「廃炉に30年以上」 原子力委が報告書案

東京電力福島第1原発の1~4号機について、内閣府の原子力委員会は、廃炉の終了までに「30年以上を要する」との長期見通しを初めて盛り込んだ報告書案をまとめた。28日の専門部会に提出される見通し。
 炉心溶融した1~3号機の原子炉には計約1500本、1~4号機の核燃料プールには計約3100本の燃料集合体が残っており、廃炉には、これらの回収が必要となる。
 報告書案では、年内に原子炉の冷温停止状態を実現した上で、平成24年に原子炉建屋の除染、がれき撤去などをスタート。27年に核燃料プールから、34年に原子炉からそれぞれ燃料回収を開始する見通しで、廃炉の完了は30年後の54年以降になるとしている。これらの作業は「海外の専門家から積極的に助言を求める」などを基本方針に進める。

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