福島県、初の新型コロナ「集団感染」 新たに郵便局員2人確認

県などは8日、福島市に住む20代と40代の男性2人、郡山市の50代男性、いわき市の40代男性、南相馬市の30代男性の計5人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。いずれも軽症。福島市の40代男性と郡山市の男性は、7日に3人の感染が確認された二本松郵便局(二本松市)の職員。局内での感染は計5人となり県は県内で初めてとなるクラスター(感染者集団)発生との認識を示した。

 8日、記者会見した戸田光昭県保健福祉部長はクラスター発生について「感染拡大が否定できない」と述べ、感染源や濃厚接触者の特定を急ぐとした。県内での感染確認数は計29人。

 福島市の40代男性は3月30日に37度台の発熱などの症状が現れた後、マスクを着け金融渉外担当として窓口で2日まで勤務した。保健所が濃厚接触者を調査中。郡山市の50代男性は1日に発熱などの症状が現れ、2、6日に総務担当として業務に当たったが、両日とも早退。4日には郡山市内の商業施設で1時間ほど買い物をしている。市によると、濃厚接触者は6人。通院時に同行した知人が1人、医療関係者が5人で、症状は出ていないという。

 福島市の20代男性は7日に感染が確認された二本松郵便局職員の50代男性の息子。20代男性は2日に発熱などの症状が現れた。発症後に外出はしていないが、発症前の2~3月に福島市内のホテルでアルバイトをしていた。

 いわき市の40代男性は市内の工場に勤務し、1日にのどの違和感を感じた。2日以降は出勤していない。男性は妻、子ども3人の5人暮らしで、いわき市は家族4人が濃厚接触者に当たるとみて調査している。

 南相馬市の30代男性は環境省発注事業の作業員で、浜通りで土や廃棄物などの表面線量を測定する業務に従事。4、7日に発熱などの症状が現れた。環境省は、一般の不特定多数の人との接触はないとしている。男性と一緒に行動していた作業員は5人おり、現在は業務から外れ、南相馬市内の宿舎で待機しているという。

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