有名なチェーン店だから、テレビで宣伝しているからという理由だけで商品を購入していることはありませんか? その多くの場合、商品の価値とは関係のない広告宣伝費や商品の包装などにお金を支払っていることに気づく人は少ないのかもしれません。メルマガ「富と成功の5つのタネ」の著者である音多秀茂さんが、お金の価値観について目からウロコの見方を教えてくれました。
お金の価値観~価格と価値
今日は人間関係のタネをお届けします♪
私は手頃な服を探すのに某カジュアル衣料品店で買い物をする事が多く、特に下着や靴下、家着を中心に購入しています。が、ここ数年、そこで買う服の全てに「毛玉が出来やすい」事に嫌気がさしていまして(>_<)、徐々に購入を控えるようになりました。特に靴下なんて数回履いただけで毛玉だらけ。家着などは数千円出して買うわけですが、ワンシーズンで服か毛玉か分らない状態になります(苦笑)。
ではこれを今回のテーマの「価格と価値」に置き換えて考えてみましょうか。
私がこのお店に対して持つメージは「そこそこの品質とそこそこの価格」です。総じて考えると「コストパフォーマンスが良い」というイメージを持っていた(持たされていた)から買い続けてしまったわけです。つまり私にとってそのお店の商品価値は、価格と同等かそれ以上だったわけですね。しかし実際に購入すると、その価値は「毛玉が出来やすい」という事で実際よりも低いと感じた。なので今後は購入を控えようと思った、というのが事実です。
ここで分るのは、価格と価値の関係には常に注意しなければならない「差」があるという事です。特に我々が実際に支払うお金(価格)が、商品価値より大きい場合には注意が必要ですよね。そこに気付けないと安物買いの銭失いになったり、流行に流されて無駄に高いお金を支払う事になります。
しかし「価値」とは情報です。それは店側がコントロールキーを持っており、本当の価値は覗けません。例えば日頃テレビで有名人を使った宣伝広告を見て「安心、高品質、かっこいい、おしゃれ、リーズナブル」といったイメージを与えられたら、無意識にそのブランドに対する我々の価値基準は上がってしまいます。何よりその商品が持つ本当の「機能性や品質」といった価値は、開発現場や工場に足を運ばないと分りません。
じゃあどうすれば価格と価値の差に気付けるか…?
その後洋服の毛玉に困っていた私は、テレビショッピングで実演販売していた「高級毛玉取りブラシ」を購入してしまいました。無駄な買い物とはこうして連鎖的に増えて行くんですね(笑)。
私が購入したブラシは桐箱に納められて1万円程する高級品。テレビの演者が手際良く毛玉を取り、カシミヤブラシで衣類を仕立てる様を見ていたら「ひとつ一生物で持っていても良いかなぁ」とイメージが膨らんで買ってしまいました(まさにテレビの思うツボです)。
で、この商品の価格と価値にもまた大きな開きがあります。
まずテレビで放映している時点で原価に膨大な「宣伝広告費」が乗っていますよね。これはその商品自体の「価値」とは関係の無いコストです。そして一番無駄なのがブラシの機能とは全く関係の無い「桐箱」です(笑)。恐らくこの商品の原価は1,000円程度。そこに付加価値を乗せられて1万円で買うわけですから相当無駄な出費をさせられています。しかしいわゆる「見せ方」にやられて、多くの人が「リーズナブル」と感じて買ってしまうんでしょうね。
しかし本当にそれはリーズナブルだったのか? つまり1万円の価格のブラシは1万円相当の価値があったのか? 私の答えは「NO」でした。というのも、上でお伝えした「服か毛玉かわからない状態」の服には全く歯が立たなかったからです。なので今は箪笥の角に眠らせてあります。
ちなみにその後、駄目もとで100円ショップの電池式毛玉取り機を買ったんですが、これがなんと面白いほど毛玉が取れる取れるじゃないですか…。しばらくは癖になって、家中の毛玉を見つけては除去していました。
というわけで今回は「価格と価値の違い」についてお伝えしました。
価格と価値に相関関係はありません。1万円の毛玉取りブラシのほとんどは広告費と桐箱費用でした。そして毛玉取りの目的はたった100円の商品で達成出来たわけです。
世の中を見渡せば、同じ品質と機能を備え、価格が半分以下の商品は簡単に見つかります。しかし人は情報操作され、こだわりを持たされ、無駄な高級品にお金を払います。そのほとんどは広告費です。よって我々が何かを買う場合、そうした無駄な費用を「払わされている」という感覚を持つといいでしょう。
その為に日頃からお金を使う時に思考を回し続ける事。思考を回すとは「疑う」事です。富と成功を手に入れるには、この思考のひと手間をかける事。すると自分の財布からこぼれ落ちる「富」を救う事が出来ます。