宮城県石巻市渡波に秋の訪れを告げるノリの種付け作業が28日、本格的に始まった。万石浦鮮かき工場の敷地内で、宮城県漁協石巻湾支所の組合員ら約60人が早朝から作業に精を出した。市の担い手育成事業で漁業を志す若者4人も参加した。
網を巻き付けた直径2・2メートルの水車を胞子の入ったタンクに浸し、回転させながら種を付けた。作業は9月10日ごろまで続き、同20日ごろから松島湾で育苗。10月末に石巻湾沖に移し、11月ごろ収穫を始める。
同支所は東日本大震災前の2009年、約7200万枚のノリを生産。震災後に落ち込んだが、昨年は震災前の8割に当たる約5700万枚に上った。今年も同程度の生産を見込む。