移動レストラン東北に新列車 JR東日本、まずは八戸線投入

 JR東日本は5日、東北の食と景色を楽しむ観光列車「東北エモーション」を今秋から運行すると発表した。まずは八戸線(八戸-久慈)に投入し、将来的には東北のほかの地域でも走らせる。観光需要を掘り起こし、地域活性化や震災復興に寄与したい考えだ。
 「移動するレストラン」をコンセプトに、気動車3両を約4億円で改造。各車両を乗客が料理の様子を見学できるキッチン、個室席(28席)、オープンダイニング席(20席)にする。車内アートは十和田市現代美術館が担当する。
 地元の食材を活用した料理を味わいながら、景色や東北の文化を楽しんでもらう。臨時列車として、休祝日や夏休みなど年間150日程度の運行を予定している。
 JRは昨年12月、大船渡線で「ポケモン列車」の運行を開始。来冬から釜石線で「SL銀河鉄道」を運行するなど、東北の新たな観光コンテンツとして、臨時列車を相次いで投入する計画だ。
 冨田哲郎社長は「単なる移動手段ではなく、乗ること自体が旅行の目的になるような魅力的な列車づくりを進めたい。東北の伝統・文化を列車の旅を通じて体験してもらえるサービスを提供し、観光需要の拡大を図る」と話した。

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