空き区画でつなぎ店舗 第1弾「人生うどん」

商業施設の空き区画に雑貨店などの「つなぎ店舗」が期間限定で出店するのを仲介するトランスポート仙台(仙台市)が、新たに飲食店の「つなぎ事業」を始めた。第1弾は、JR仙台駅西口の商業ビル「イービーンズ」に1日から1カ月限定で出店したうどん店。閉店したうどん店の設備をほぼそのまま引き継いで営業しており、トランスポートは「設備投資が抑えられ、商業施設も飲食の催事的扱いとしてPRできる」とメリットを強調する。
イービーンズ1階の空き区画に入ったのは、みちのくプロレスのレスラー、新崎人生さんがプロデュースする「人生ウドン」。つけ汁肉うどんが人気で、開店当初から多くの人が訪れている。
同区画で営業していたうどん店が1月上旬に閉店。飲食関係の後継店舗は決まったが、内装工事が始まるのは3月以降だ。2月がまるまる空き区画になるため、イービーンズがつなぎ店舗を求め、トランスポートが仲介した。
店舗では、以前のうどん店の調理場の器具、食事スペースの椅子や机をそのまま活用した。新たな設備費用は全くかからず、短期出店のため、区画を借りる際の敷金もゼロだった。
新崎さんは「普通に出店すれば膨大な初期費用が必要だが、その心配をしないでいいのはありがたい」と話す。イービーンズも「本来なら2カ月ほど空き区画になる予定だったが、短期間でもPRできる店が入るのは施設にとってもプラス」と歓迎する。
トランスポートは今後も飲食のつなぎ事業を展開する。既に東北各地の商業施設から、総菜店やカフェなどの短期出店を求める依頼が来ているという。同社は「調理関係のインフラが残っていれば、すぐに対応できる。求めている商業施設は多いのでニーズに応えたい」と意気込む。

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