空き駐車場のネット仲介ビジネス広がる

月決め駐車場や個人宅、マンションの空き駐車スペースを1日単位で貸し借りするのを仲介するビジネスが、仙台市内で広がりを見せている。利用者はインター ネットで手軽に予約でき、貸主は新たな投資をせずに駐車場収入を得られるのが特徴。東京、大阪から進出した仲介業者が先行するが、地元業者も近く参入す る。
17日から事業を始めるのは、地元業者では初参入となるボーダレス(太白区)。駐車場の需要が見込める楽天Koboスタジアム宮城(宮城野区)周辺などに約20台の空きスペースを確保した。
同社によると、利用者はスマートフォンなどで事前に予約でき、駐車待ち時間が不要になる。貸主にとっては空き駐車場をそのままの状態で貸し出せるため、新たな投資が必要ない。貸し出す時間帯も選べる。
木内勲社長は「仙台市中心部の駐車場不足や無断駐車の解消につながる」と強調。他のスポーツ施設やイベント会場周辺なども含め、年内に200~300台のスペース確保を目指す。
5月に参入したアキッパ(大阪市)もスタジアム周辺に約60台分を用意している。年内に計100台分に増やす計画だ。
1日の利用料金の相場は各社とも500~2000円程度。投資費用や維持費を抑えることで、周辺のコインパーキングなどよりも安く設定できる。
空き駐車場の仲介ビジネスは、数年前から東京などで始まった。首都圏や大阪圏では計数万台分の空きスペースが貸し出され、新たなビジネスモデルの一つとして注目を集めている。
軒先(東京)は2012年12月、仙台で最も早く事業を始め、約40台分を仲介している。9月に宮城県利府町の宮城スタジアムで行われる人気アイドル「嵐」のコンサートに合わせ、同町にも進出する予定だ。
西浦明子社長は「オーナーの反応はいい。ビジネスとして認知度が上がれば、仙台圏でももっと事業が拡大できるのではないか」と期待する。

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