立命館大学は、10月21日~11月1日に実験的に導入した「100円朝食」が大好評であったことから、当初2014年4月より全面導入する予定を前倒しして、2013年12月より京都・滋賀の両キャンパスで全面的に導入する。
2012年度学生定期健康診断問診表の結果
同大学では、約半数の学生が一人暮らしをしており、朝食を摂らないことで生活リズムが乱れたり、不規則な食生活が原因で体調を崩してたりしてしまうケースが心配されている。同大学の調査によると、「朝食を摂るか?」という質問に対し、全回答者(28,340名)のうち「いいえ」が9.3%、「時々」が31.5%と約4割の学生が毎朝朝食を摂っていないと回答。男子学生の場合、1年生では77%の学生が朝食を摂っているが、2年生以上になると50%以下に落ち込んでいる。
そこで、学生にきちんと朝食をとる習慣を身につけさせ、健康管理や生活習慣の見直しにつなげていこうと、10月21日~11月1日の間、びわこ・くさつキャンパスの食堂で「100円朝食」の提供を実験的に実施。それまで260円だった朝定食を100円で提供し、差額分は、父母教育後援会から支援を受けた。
実験では、1日約300名前後が利用し、導入前より約2.3倍に増加。「なぜ今日生協に朝食を食べにきたか」という質問に対し、普段朝食をとっていない学生(1週間に3回以下しか朝食をとっていない層)の64.7%が「100円朝食が始まったから」と回答した。このことから、「100円朝食」が当初期待した「しっかり朝食を摂る習慣をつける」という成果につながっていることが確認された。
同大学は12月2日(月)より京都・滋賀の両キャンパスで「100円朝食」全面的に導入する。対象は、立命館大学生と大学院生で、衣笠キャンパス(京都)では8時~8時40分、びわこ・くさつキャンパス(滋賀)では8時15分~8時40分にレジで精算を済ませた人。
「100円朝食」の試みは他の大学でも実施している。北海道工業大学では、11月18日~29日に「100円朝食キャンペーン」を実施。自分自身の健康を維持し、食生活(偏食・欠食)のみだれを改善することを目的に、平成22年度から同大学学生医療互助会の提供で実施している。今回は4月、5月に引き続き第3弾の実施となる。第4弾は12月2日~13日を予定している。
また、慶應義塾大学日吉キャンパスでは2006年より、学生に予防給付の一環として年2回実施。駿河台大学では、朝からエネルギーをしっかり充電して、学生生活に集中できるようにとの目的から、父母会の援助により9月20日~10月24日に実施。福島県のいわき明星大学では5年前より毎年4月と9月に2か月間実施している。