新型コロナウイルスの収束が見えないなか、野党の中でも舌鋒鋭く政権に批判の声を上げているのが立憲民主党の石垣のりこ参院議員(46)だ。
【写真5枚】菅野完氏。他、国会で鎖骨の見える前かがみの石垣のりこ参議、ひらっとしたブラウス姿も
ツイッターでは、憲法改正の議論を進めようとする菅義偉首相に〈縛られる側の政府の長たる内閣総理大臣自らが「憲法を変えましょう」と公然と言ってのけるなんて狂気の沙汰です〉(5月3日)、東京五輪の開催については〈見送りすべきはバッハ会長の来日だけでなく、開催そのもの〉(5月7日)などと相次いで投稿している。
しかし、その石垣氏はいま、プライベートで自身に降りかかった“不倫疑惑”の対応に追われていた。昨年8月、元夫から損害賠償請求の訴訟を起こされていたのだ。
2014年に離婚した元夫は石垣氏の「不貞行為」により精神的苦痛を被ったとして石垣議員と相手男性に連帯し550万円の損害賠償金の支払いを求めている。
さらに驚くべきは、その「不貞行為」の相手が2017年に発覚した森友学園問題の追及で、一躍“時の人”となった著述家の菅野完氏(46)だというのだ。菅野氏はベストセラー『日本会議の研究』(扶桑社)の著者としても知られている。石垣氏について、政治ジャーナリストが語る。
「元エフエム仙台のアナウンサーということで演説の上手さは評価が高い。立憲のマドンナ的存在です。しかし、昨年は辞任表明した安倍晋三・前首相を『大事な時に体を壊す癖がある危機管理能力のない人物』とツイッターで批判して炎上、党から厳重注意処分を受けるなど舌禍も招いています」
そんな石垣氏が、なぜ菅野氏との「不貞行為」で裁判沙汰になったのか。
訴状によれば、元夫と石垣氏は2014年に離婚するも、2016年からは再び同居を開始しており、〈寝室も同じで、育児のみならず家事も分担し、また家計についても各々が出し合って分担していた〉〈被告のりことは内縁の夫婦関係を築いていた〉とある。
そして、2018年12月頃から菅野氏と接近、〈不貞関係を結ぶようになった〉という。
「もともと菅野氏の発行する月刊誌やメルマガの読者だったようです。石垣氏が参院選(2019年7月)に出馬を打診された際に相談したのも菅野氏でした。当選後、菅野氏は石垣氏の私設秘書になっています」(同前)
元夫は裁判の準備書面で〈被告ら(石垣氏と菅野氏)は平成30年12月にはいわゆる男女関係を持ち交際を始めた〉とし、細かく日付を挙げて東京や仙台で2人が逢瀬を重ねていたと指摘。〈その後も関係を続けている〉などと主張した。
一方、石垣氏は準備書面で元夫との「同居」は子供の養育に関して協力するという関係のみで、(元夫と)肉体関係も存在せず、「内縁関係」を強く否定。「内縁関係」でないために元夫の主張する不法行為は成立しないなどとして争う姿勢を見せている。
一方で、石垣氏は4月23日付の準備書面にこう記している。
〈平成30年12月ごろに被告ら(石垣氏と菅野氏)が一時交際をしていたことは認めるが、その後も交際が継続しているという点については否認する。被告らの交際は、被告において選挙の出馬を決定したころに終了している。選挙活動においては被告菅野が人脈などを有していたこともあって、選挙関係者の了承を得て、被告菅野から助言を得ていたにすぎない〉
つまり、菅野氏と交際関係にあったことは認めているのだ。裁判について石垣氏の元夫に取材を申し込むと、こう答えた。
「内縁関係の立証と不貞行為の謝罪を求めて裁判を起こしています。色々と思うところはありますが、裁判の途中なので裁判資料以上のことを申し上げるのは差し控えたい」
石垣氏にも聞くと、代理人がこう回答した。
「菅野氏との交際及び交際時期について、ご指摘の時期については私人であり回答する事由がありません」
菅野氏の代理人は、石垣氏と交際関係にあったことについて「石垣氏の準備書面の内容と菅野氏の認識は一致しています」と回答。現在は石垣氏の私設秘書ではないという。
裁判の次回日程は6月7日、リモートで行なわれる。国会会期末の“大事な時”ゆえ、裁判対策で政権追及の手が緩まぬよう。
※週刊ポスト2021年5月28日号