人は笑うと健康になるのか-。健康都市の実現を目指す弘前市は吉本興業と連携し、実証実験を兼ねたお笑いライブを市民会館で開いた。弘前大と共に観客の唾液中に含まれる酵素を分析し、笑うとストレスが減るのかどうかを調べた。
ライブ前後に観客の唾液採取、ストレス度の変化分析へ
市は本年度、「笑いと健康」をテーマにさまざまな事業を展開。お笑いコンビ「シソンヌ」のじろうさん(弘前市出身)を「ひろさき笑って健康推進大使」に任命し、地元の子どもたちとコントを考案するワークショップなどを重ねてきた。
10日にあったお笑いライブ「ステージ TAnGE OMOSHE(タンゲ・オモシェ)」には、シソンヌやパンサー、とにかく明るい安村、もう中学生が登場。じろうさんと学生が結成したグループによるネタ披露もあり、会場は終始笑いに包まれた。
実験には観客1300人のうち100人が参加。公演の前後で唾液を採取し、ストレス度合いを測れる酵素、アミラーゼの量の変化を分析する。
実験を主導した弘前大大学院保健学研究科の冨沢登志子教授は「笑うことは健康にいいと言われるが、年代や笑う程度によって違いがあるのかを数字で見る試み。面白い結果が出そう」と話す。
分析結果が出るのは約1カ月後で、今後、市の健康づくりの施策に生かしていく。