第13回「女が嫌いな女」 週刊文春

第13回「女が嫌いな女」のアンケートを実施するにあたって、昨年の結果を全文公開します。アンケートの実施要項はこちら(http://bunshun.jp/articles/-/7946)から。なお、記事中の年齢や日付は掲載時のものです。
ワースト11~50のランキングはこちら

(出典:「週刊文春」2017年8月17・24日 夏の特大号)

◆ ◆ ◆

ぶりっ子勢を抑えて“強い女たち”の台頭が目立つ今回のランキング。04年の第1回が(1)さとう珠緒、(2)井上和香、(3)菊川怜、(4)広末涼子、(5)米倉涼子だったのを考えると隔世の感を禁じ得ない。そしてアッコV4を阻止した復讐動画の新女王。嫌いというより怖い?

歴史が動いた――。小誌恒例の本アンケート企画も12回目。今回も下は16歳から上は83歳まで、沢山のメルマガ女性会員が回答してくれた(総票数は2000を突破)。

今回の嫌われ女王は、ぶっちぎりの得票で、3連覇中の“絶対女王”和田アキ子を蹴散らした、松居一代(60)だった。理由は言わずもがな。夫・船越英一郎との泥沼離婚劇だ。

「あんなにご主人を利用していたのに、今更動画で非難するのは醜い。夫婦間には色々あると思うが、子供がいるのだから立場を考えてほしい」(47)
「身内でもそうでなくても関わりたくないヒステリッククイーン」(主婦・48)
「執念深さが怖い! (結婚に反対した)船越英一郎さんの父親は彼女の恐ろしさに気付いてたのかなと思った」(主婦・47)
「暴れだすとすべてに牙をむき破壊する、ゴジラのような女」(主婦・54)

夫の不倫疑惑への怒りに理解を示す声もあったが、

「見苦しいの一言。あれを『女性特有のヒステリーだ』と思われたくない」(会社員・38)
「女の一番醜悪な部分を露呈し続けている」(59)
「女性全体を貶めた」(主婦・67)

カンニング竹山が一刀両断

松居と共演経験があるカンニング竹山氏は話す。

「スタジオでは普通のオバチャンタレントだったけどなぁ。でもあの動画はさすがにドン引きしますわ。『自分が浮気したらウチのカミさんもあんな風に動画で復讐してくるのかな』って恐怖を感じた世の旦那さんは大勢いると思うよ。オレもその一人だけど(笑)」

和田アキ子(67)は6位。2005年の第2回で3位に入って以来、ワースト5を維持してきたが、今回は大きく順位を下げた。和田と親交の深い竹山氏も驚いたという。

「僕らもアッコさんは狂暴だナンだってネタにさせてもらってるから、あんまり順位が下がり過ぎても困るよね(笑)。それにしても今回は政治家が多いですね。強そうなオンナばっかり」

竹山氏が指摘する通り、ランキングを席巻したのは女性政治家たちだった。ワースト50にランクインしたのは過去最高の12名。

特筆すべきはPKO日報問題で辞任した稲田朋美前防衛相(58)。前回の20位から2位に急浮上した。「将来のリーダー候補」として安倍晋三首相に重用されてきたが、防衛相就任から1年足らずで“自滅”。政治家としての資質を問う声も少なくなかった。

「国会議員として必要な最低限の知識も歴史認識もなく、危なくてしょうがない」(主婦・62)
「総理が気に入っているというだけで要職に登り詰め、失敗を重ねても庇われ続けている」(主婦・64)
「セミロングの髪が大嫌い。少女のヘアスタイルだ。防衛大臣が洗い髪をブローしたばかりといったヘアスタイルで公の場に出てくるのはいかがか」(主婦・68)

ダメ押しは7月31日の防衛省での離任式だった。稲田氏は花束を贈られると「皆さんは私の誇りです。これからも日本の安全保障のために一緒に頑張りましょう」と笑顔で手を振った。

「迷惑をかけた挙げ句の辞任なのに、離任式にへらへら出てくる面の皮の厚さが許せない」(主婦・42)

もう一人、首相のお気に入りがランクイン。高市早苗前総務相(56・20位)だ。

「首相に迎合し、放送法を曲解しマスメディアに圧力をかけている」(67)
「政治理念に一貫性が見られず、常に権力にすり寄っている」(会社員・35)

2人の共通点を、選挙報道などで多くの政治家を取材してきたタレントの春香クリスティーン氏が語る。

「お2人とも感情表現が素直で女性らしい方。高市さんとは総務大臣が内定したときに自民党本部でお会いしたのですが、満面の笑みを浮かべていたのが印象的でした。写真撮影にも快く応じて下さって、柔らかい雰囲気の方でした。稲田さんとは直接お会いしたことはありませんが、考えていることがすぐに表情に出る方という印象があります。男性社会ではそういうところが歓迎されるのかも」

3位は、その春香氏が「初めて見たタイプの政治家」と評する上西小百合衆議院議員(34)。前々回7位、前回9位とワースト10をキープしてきたが、今回は初のトップ3入り。Jリーグ浦和戦をめぐる「くたばれレッズ!」等の暴言ツイートで再ブレイクした。

「わけのわからない炎上ばかりしていて、議員として仕事をしているのか疑問」(会社員・34)
「当たり屋商法の国会議員」(主婦・61)
「派手派手しいメイクを続けている」(自営業・48)

民進党代表辞任を発表した蓮舫氏(49)は5位。

「自民党議員の落ち度は狂ったように追及する癖に、自分の二重国籍の件は筋の通らない言い訳でお茶を濁し、差別問題にすり替えて卑怯すぎる」(主婦・54)
「とにかく口調がキツくて偉そう。あんな言い方で人がついていくはずがない」(主婦・47)
「ご主人を『ペット以下の存在』だと発言していた。何様だ」(主婦・50)

7位は豊田真由子衆議院議員(42)。元秘書を「このハゲ~!」と罵倒するパワハラ音声の流出で、一気に“嫌女”の仲間入りだ。

「運転中の秘書を打擲(ちょうちゃく)している音声は鬼気迫るものがある」(主婦・59)

豊田氏は“女子御三家”の桜蔭中高から東大法学部へ。厚労省入省後、国費留学生としてハーバード大学大学院で理学修士号を取得したスーパーエリートだ。

「頭がよくても人間的には最低な人がいることがよくわかりました。事件が明るみに出てからの雲隠れも卑怯です」(主婦・54)
「本当に頭が良い人というのは、こんな暴言はしないだろうな」(36)

だが、「女子校育ち」(ちくまプリマー新書)の著書もある辛酸なめ子氏に言わせれば「超進学女子校に多いタイプ」だという。辛酸氏も“御三家”である女子学院中高OGだ。

「日本でもトップクラスの頭脳が集まる女子校で過ごしていると、男尊女卑の反対の女尊男卑になる人がいます。ふとしたときに乱暴な言葉遣いが出る人も多いですね。それでも多くの人は社会に出て挫折を経験し、成熟していきますが、豊田さんは優秀ゆえに挫折を知らず、人間として更新されなかったのかも。時代が止まったかのようなカール強めの髪型も、更新されることがなさそうです」

大躍進の政治家がもう一人。今井絵理子衆議院議員(33・10位)だ。理由は「週刊新潮」が報じたイケメン市議との不倫疑惑。

「今年に入って何人もの有名人、政治家が不倫で転落しているのに、何の学習もしてない。新幹線での手つなぎ居眠りを撮られるなんてバカなのではないか」(主婦・50)
「『一線は越えていない』と弁解しても国民的にはアウト」(公務員・51)

小池百合子東京都知事(65)も意外に女性に嫌われている。前回23位から11位へ大幅アップ。

「喧嘩上手だけで今の地位にいる。思いつきで無責任な発言をしたり、実力もない候補者を立てたり、私利私欲だらけ」(主婦・52)
「都議選のためだけのパフォーマンスにウンザリ」(会社員・34)
「都民ファーストじゃなくて自分ファースト。文春含めマスコミの都議選前の自民叩きに胡散臭さしか感じない」(会社員・27)

イメージ急落のファーストレディー・安倍昭恵氏(55)も13位に入った。

「自分の立場を全くわきまえておらず、公私混同がはなはだしい」(主婦・67)
「公の場でスピリチュアルな発言は控えてほしい。日本の恥だ」(自営業・51)

丸川珠代前五輪相(46)は25位から15位に。

「稲田防衛相とは違った『男性に都合のいい女性』に見える。次は傀儡都連会長?」(主婦・61)

さらに政界からの“躍進組”。三原じゅん子参議院議員(52)は31位。

「予算委員会で見せる“顔芸”が嫌い」(会社員・36)

社民党副党首・福島みずほ参議院議員(61)は42位。

「批判だけ」(会社員・31)

民進党の辻元清美衆議院議員(57)は44位。

「籠池夫人とこの人のせいで関西弁が嫌われる」(主婦・56)

入閣後、「来年の総裁選に出馬したい」と明言した野田聖子総務相(56)は31位。10年の44位以来、久々の“嫌女復活”となった。

「野心ギラギラ。ほしいものはどんな方法を使っても手に入れる女」(主婦・56)

そんな“鉄の女”たちに囲まれながらも、別格の存在感を放っているのが4位の工藤静香(47)。“裏切り者”の妻としてSMAP解散の道義的責任を未だに追及されている。

「やはり、SMAP解散は、この人のせいだと思うので。インスタを始めたけどなんか嫌」(主婦・44)

草彅剛の誕生日である7月9日、工藤は草彅がCMに出演している「1本満足バー」をインスタグラムにアップ。「工藤を通して木村拓哉が草彅の誕生日を祝福したのではないか」との憶測を呼んだ。だが、工藤は「人の誕生日まで覚えられないよ」と全否定。大炎上を巻き起こした。

「正直なのかもしれないけど人を怒らす天才なのかも。今、自分の発言がどんなに大事なのかわかっていない」(会社員・48)

ベッキー(33)は昨年の2位から8位に順位を下げた。とはいえ、まだまだ風当たりは強い。

「ほとぼりが冷めてから地味に復帰して、何食わぬ顔でいるのが気に食わない」(公務員・39)

これには同じ事務所のカンニング竹山氏も「しばらくは仕方ないよ」とあきらめ顔だ。

9位の藤原紀香(46)はつい最近SNSで大顰蹙を買った。8月2日に放送されたフジテレビの音楽番組「FNSうたの夏まつり~アニバーサリーSP」に、親友である大黒摩季のデビュー25周年を祝うため駆け付けたのだが、「相変わらず出たがり」「邪魔すぎ」などと非難囂々。

「自撮りの過剰な修整が怖すぎるし、ブログも常に上から目線」(会社員・28)

“元素女優”としての紀香

だが、こんな声も。

「もはや一周まわって好きになりつつある」(26)

前出の辛酸氏も“紀香中毒”にハマりかけている。

「紀香さんといえば水素水でしたが、最近ブログで酸素水を愛飲しているという書き込みを発見して驚きました。次は窒素か、炭素でしょうか。“元素女優”としての今後が楽しみです」

AKB関係からは指原莉乃(24)が12位、大島優子(28)が35位に。特に大島は圏外からの登場だ。

「前は好きだったけどこの前の動画で嫌いに」(32)

6月のAKB総選挙で、突然の“結婚宣言”をした後輩・須藤凜々花に対して「私のすべての言葉」と、“FUCK”というロゴ入り帽子を指さした動画は少々やりすぎだったか。

嵐の二宮和也との交際が報じられてから、コアな嫌われ票を集め続けているフリーアナウンサーの伊藤綾子(36)は前回28位から14位にアップ。

同じく嵐の櫻井翔との熱愛が話題のテレビ朝日の小川彩佳アナ(32)は39位。

「(息子の仕事を考えて)出馬を止めた(櫻井翔の)お父様とは逆の、自分本位な女」(20)

嵐ファンは手厳しい。

若手女優では“新型ぶりっ子”が目立った。まずは常連になりつつある石原さとみ(30・16位)。

「まさに現代版ぶりっ子!わかっていない男子はみなこの手に騙されるのね」(自営業・58)

広瀬すず(19)も前回の24位から17位に。

「明らかに腹黒そうなのに業界のおじさんたちがまんまと騙されてていろんな作品に出過ぎ」(会社員・47)

NHKの朝ドラ「ひよっこ」のヒロイン・有村架純(24)は前回34位から22位に。最近の平均視聴率は20%超えなのだが。

「朝ドラの演技が下手。“可愛い演技派”の印象操作もウザい。もうおなかいっぱいです」(主婦・52)

21位の土屋太鳳(22)は優等生ぶりが嫌われた。

「『オールスター感謝祭』(TBS系)のマラソン企画で全力疾走。ゴール後、倒れ込んで織田裕二に介抱されていたけど一生懸命すぎて嘘っぽい」(自営業・37)

男を手玉に取る小悪魔女がハマり、旬の女優となった吉岡里帆(24)は44位。

「ドラマ『カルテット』(TBS系)での怪演以来、全部あざとい演技に見える」(主婦・46)

“優等生ぶりっ子”との批判は歌手のmiwa(27・39位)も同様だった。

「天真爛漫さが逆に信用できない」(会社員・29)

辛酸氏もこう分析する。

「俳優でバンドマン役を演じた坂口健太郎さんと音楽番組で共演された時、miwaさんが坂口さんと自分の手を合わせて、『私、手が小さいんです』アピールをされていて、演奏中も目を合わせたのはバンドの中で坂口さんだけ。狙いすましたあざとさを感じます」

政治家が目立った今回、小誌が気になったのは谷亮子参議院議員(41)の不在である。10年に嫌われ女王となり、以降もワースト3をアッコやピン子と競ってきた小沢チルドレン。

ついに忘れられたか。

タイトルとURLをコピーしました