12月になり、今年1年を振り返るシーンも増えてくる頃。ORICON NEWSでは、年末の恒例企画『好きなアナウンサーランキング』を今年も発表。16回目を迎える<女性アナウンサー編>では、昨年初ランクインでTOP3入りしたテレビ朝日の【弘中綾香】アナが、さらに順位を上げ、テレビ朝日のアナウンサーとして初めて首位に輝いた。
【ランキング表】昨年と順位が大きく変動、局アナ・フリー入り混じる女子アナTOP10
■視聴者だけでなく大物タレント、制作者側からも信頼される話術で初首位
昨年初登場で2位だったテレビ朝日の【弘中綾香】アナが同局初の首位を戴冠。昨年の同ランキング順位に触れた1月26日放送の『GOMI IS MONEY』で、本人は「お給料は変わらないんで、意味ないんですって」とバッサリ言い切った潔さも話題に。その後、4月には研究助手として出演の『激レアさんを連れてきた。』が土曜22時枠に昇格。その宣伝も兼ねて公式Instagramを開設し、日々の情報発信もスタートさせた。
4月20日にはテレ朝アナとして異例の『オードリーのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)にゲスト出演。そこで「ラジオをやりたい」と話したことから、2019年7月に『ひろなかラジオ』(AbemaTV)を開始。すっぴんからギャルメイクになる過程を見せるなど新たな一面を披露。さらに、8月31日にはついに『弘中綾香のオールナイトニッポン0』(ニッポン放送)が放送され、2019年の女子アナ界は“弘中綾香イヤー”だったといっても過言ではないはずだ。
そんな個性を発揮した弘中アナについて「可愛らしく、頭の回転も早いので」(東京都/10代・女性)、「面白い。身近にいるとへこみそうだが、テレビで見るうえでは最高のキャラクター」(愛媛県/30代・男性)、「天然なのかあざといのか判らない、ちょっと奥が深そうなところ」(愛媛県/50代・女性)と老若男女から絶賛の声が集まった。
一般ユーザーからだけではなく、制作者側からの信頼も厚く、『アメトーーク!』の加地倫三プロデューサーは採用面接時から「フリートークは、図抜けてすごかった」と称賛。『お願い!ランキング』内の企画「太田松之丞」では進行役を務める弘中アナ。爆笑問題・太田光と講談師・神田松之丞の“毒舌家2人”を前にしても、白熱したトークを繰り広げる。相手が誰であっても物怖じしない度胸と、ただの局アナで終わらない“対応力”を見せつけた。今回のテレ朝アナから初の1位を飾り、彼女がどんなコメントを残すのかも期待したい。
■支持層の男女比率が逆転!? “立ち位置の変化”でランキング急上昇
昨年10位から大幅ランクアップしたフリーの【田中みな実】アナ。急上昇の要因は女優業進出と、“新・美のカリスマ”への転身による支持層の変化にある。
TBSアナから2014年のフリー転身後は、バラエティが中心だったが、今年は大胆に女優業を開始したことでも注目された。デビュー作となったドラマ『絶対正義』(フジテレビ系)でいきなりベッドシーンに挑戦。『ルパンの娘』(同局系)の5話では映画『氷の微笑』のシャロン・ストーンを彷彿させる“美脚組み換え艶技”も披露。Webドラマ『奪い愛、夏』(AbemaTV)に続き、現在放送中の『モトカレマニア』(同局系)にも出演して華を添えている。
多方面で活躍する姿に「なんでも挑戦して努力をしているのが凄いと思います」(埼玉県/30代・女性)、「タレント活動も多くなり美を追求しているのに、本職のアナウンサーとしての力量を維持しているから。またストイックな姿に女の私も惚れました」(青森県/20代・女性)など女性からも支持が増え、これまでの支持層の男女比率が逆転しているかのようだ。
これまで“あざとさ”がフォーカスされがちだったが、田中アナが語るとことん美容を追求する姿に女性たちが共感。11月25日放送の『しゃべくり007』(日本テレビ系)では毎日水を3リットル飲み、「顔の保湿をする時に顔、デコルテ、おっぱいまで一緒にケアします。おっぱいまでが顔です」と徹頭徹尾のこだわりを明かした。
2017年9月に女性誌『anan』で見せた“肘ブラ”表紙もセンセーショナルだったが、12月13日に発売する1st写真集もきわどくも美しいカットが満載。「ぶりっ子キャラから脱却して、今、凄くいい感じなので」(千葉県/30代・男性)とかねてから獲得していた男性ファンも引き続き増やしている。田中は“あざといブリっ子”から“新・美のカリスマ”へと華麗なる転身を果たし、さらなる高みを目指している。
■飾らない素の姿とアナウンス技術の安定感に支持
昨年首位を飾ったフリーの【有働由美子】アナが3位に。2018年3月31日、27年間在職したNHKを退職し、2018年10月から『news zero』(日本テレビ系)のメインキャスターを務めて1年が経過。真摯にニュースを届ける姿に「『news zero』でのインタビューなどが良いから」(兵庫県/20代・女性)、「安心感があるし、1日の終わりに見るのにふさわしい」(東京都/30代・女性)というコメントもあり、番組と視聴者をつなぐ“アンカーウーマン”としての職務を全うしている。
今年は3月25日放送の『今夜ウドウ会』(同局系)では“人脈女王”と紹介され、「ウチに一番来るのは石田ゆり子ちゃん」と人気女優との交流を告白するなど素顔を披露。その一方、安定したトーク力も評価されており、2019年11月9日 天皇陛下のご即位を祝う「国民祭典」の祝賀式典の司会を俳優・谷原章介と共に務めた。
目の前の職務に合わせて硬軟自在に才能を発揮する有働アナに「聴きやすい。決める時は決めるし感情も上手く出している」(神奈川県/50代・女性)というように、彼女の飾らない人柄と、NHK時代に培ったアナウンス力を支持する声が集まった。
■人気情報番組のキャスター&アシスタントが続々ランクイン
今年は、情報番組のキャスターやアシスタントを務めるアナウンサーが並ぶ結果に。昨年はフジテレビのアナウンサーのTOP10入りがなかったが、今年はフジテレビ【三田友梨佳】アナが6位に登場。今年4月より『Mr.サンデー』の第3代アシスタントキャスターを担当している三田アナ。「綺麗で話が上手い、自分の意見をしっかり持ってる」(栃木県/50代・男性)、「言葉の発信力の重みを知っているアナウンサー」(埼玉県/40代・女性)と、キャスターとしての姿勢を評価する声が高かった。「ミタパン」の愛称でも知られているが、今年は“アイドルアナ”を脱却した体当たりのキャスターぶりが目立ち、ランクイン入りにつながったともいえる。
初登場は、日本テレビの【滝菜月】アナ(9位)。水卜麻美アナの後継として、わずか入社2年目にして2017年10月より『ヒルナンデス!』のアシスタントに抜擢。北海道出身らしいおっとりとした雰囲気での進行も好感がある。「飾らない性格が何となく好感」(東京都/20代・女性)と、20代からの支持で2位となり、女性視聴者からの支持が寄せられた。
上記2人以外にも、4位に『大下容子ワイド!スクランブル』(テレビ朝日)の冠番組を持つ【大下容子】アナ、5位に『ワールドビジネスサテライト』(テレビ東京)の【大江麻理子】アナらも堂々のランクイン。バラエティ方面ではなく、アナウンサー業を中心にキャリアを積んできた面々がTOP10内に並んだ。
自分の言葉でメッセージを発信し、さらに好感度を上げ“テレ朝初の1位”に輝いた弘中アナ。今回のTOP10のうち8名がオフィシャルでSNSアカウントを持ち、情報発信を行なっている。局アナであっても、番組以外の部分で趣味やこだわり、個性を自己発信していくことで、共感を呼び、人気を獲得する流れが今後も続きそうだ。
※元フジテレビ高島彩アナウンサーは2008年に、日本テレビ水卜麻美アナは2017年に、それぞれ5年連続で1位のため殿堂入り
【調査概要】
調査時期:2019年11月15日(金)~11月25日(月)
調査対象:計1000名(自社アンケート・パネル【オリコン・モニターリサーチ】会員10代、20代、30代、40代、50代の男女)
調査地域:全国
調査方法:インターネット調査
調査機関:オリコン・モニターリサーチ