第171回「芥川賞・直木賞」 「芥川賞」は朝比奈秋『サンショウウオの四十九日』、松永K三蔵『バリ山行』W受賞

 「第171回芥川龍之介賞・直木三十五賞」の選考会が17日、都内で行われ、「芥川賞」に朝比奈秋『サンショウウオの四十九日』、松永K三蔵『バリ山行』が選ばれた。

【ソロカット】個性豊か!第171回芥川龍之介賞・直木三十五賞 候補者

 朝比奈秋は、1981年生まれ、京都府出身。医師として勤務しながら小説を執筆し、2021年「塩の道」で第7回林芙美子文学賞を受賞。22年、同作を収録した単行本『私の盲端』でデビュー。

 松永K三蔵は、1980年生まれ、茨城県出身。関西学院大学卒。2021年「カメオ」で第64回群像新人文学賞優秀作を受賞しデビュー。 

 両賞は1935(昭和10)年に制定。芥川賞は新聞・雑誌(同人雑誌を含む)に発表された純文学短編作品、直木賞は新聞・雑誌(同)・単行本として発表された短編および長編の大衆文芸作品の中から優れた作品に贈られる。前者は主に無名・新進作家、後者は無名・新進・中堅作家が対象となる。贈呈式は8月下旬に都内で行われ、受賞者には正賞として時計、副賞として賞金100万円が贈られる。

■第171回芥川龍之介賞 候補作(掲載誌)※作者五十音順・敬称略
朝比奈秋『サンショウウオの四十九日』(『新潮』5月号)
尾崎世界観『転の声』(『文學界』6月号)
坂崎かおる『海岸通り』(『文學界』2月号)
向坂くじら『いなくなくならなくならないで』(『文藝』夏季号)
松永K三蔵『バリ山行』(『群像』3月号)

■第171回直木三十五賞 候補作(出版社)
青崎有吾『地雷グリコ』(KADOKAWA)
麻布競馬場『令和元年の人生ゲーム』(文藝春秋)
一穂ミチ『ツミデミック』(光文社)
岩井圭也『われは熊楠』(文藝春秋)
柚木麻子『あいにくあんたのためじゃない』(新潮社)

■選考委員
芥川賞
小川洋子、奥泉光、川上弘美、川上未映子(新任)、島田雅彦、平野啓一郎、松浦寿輝、山田詠美、吉田修一

直木賞
浅田次郎、角田光代、京極夏彦、桐野夏生、高村薫(高=はしごだか)、林真理子、三浦しをん、宮部みゆき

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