[クパチーノ(米カリフォルニア州)/東京 4日 ロイター] 米アップル(AAPL.O: 株価, 企業情報, レポート)は4日、多機能携帯端末(スマートフォン)「iPhone(アイフォーン)」の新機種「4S」を発表したが、市場では一部、期待していたほどの驚きはないと失望の声も聞かれた。
アイフォーン4Sでは、処理速度が速まったほか、音声認識機能などを搭載、予想通りカメラ機能も改善された。
価格は199ドルからで、今月14日から発売される。
一方、一部の投資家やファンからは、従来型のアイフォーン4に速度が増しただけとの冷ややかな声も聞かれた。
BGCパートナーズのアナリスト、コリン・ジリス氏は「1年4カ月も待って、手にしたのは、A5プロセッサを搭載した従来のアイフォーン4だ」と述べた。
同社株は新機種発表後、一時3%下落したものの、その後は下げ渋り、結局、0.56%安で取引を終えた。
「アイフォーンについて話そう」と題するこの日のイベントは、スティーブ・ジョブズ氏の後任として8月に最高経営責任者(CEO)に就任したティム・クック氏の初舞台ともあって、当初から注目を集めていた。一部では会長職に退いたジョブズ氏が登場するとの見方もあったが、同氏は姿を見せなかった。
アップルは、日本では、ソフトバンク(9984.T: 株価, ニュース, レポート)とKDDI(9433.T: 株価, ニュース, レポート)が発売すると明らかにした。これによりソフトバンクの独占販売体制が崩れる。国内市場では、2008年にソフトバンクがアイフォーンを発売してから同社だけの販売が続いてきたが、KDDIの参入で競争環境が大きく変化する可能性が出てきた。
アイフォーン4Sについてソフトバンクは7日から予約を受け付けて14日から全国で発売する予定。KDDIはデータ通信料や端末価格などの調整が残っているため、現時点で発売日は未定としている。
米アップルがiPhone「4S」発表、ソフトバンクの独占崩れる
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