[米アップル]売上高でも業界首位 株式総額に続きMS抜く

 【ワシントン斉藤信宏】ソフトウエア世界最大手の米マイクロソフト(MS)が28日発表した10年7~9月期決算によると、売上高が個人向けパソコン用の最新型基本ソフト(OS)「ウィンドウズ7」などの販売増を受けて、前年同期比25.3%増の161億9500万ドル(約1兆3100億円)と、7~9月期としては過去最高を更新した。ただ、ライバルの米アップルは、すでに同期の売上高が203億4300万ドルだったと発表しており、MSは株式時価総額に続き、売上高でもアップルにIT(情報技術)業界首位の座を初めて奪われた。急拡大する携帯端末市場で快走するアップルの勢いが鮮明になった。
 7~9月期のMSは、新興国などへのパソコン市場拡大を受けて「ウィンドウズ7」を含むウィンドウズ部門の売上高が、前年同期比66.1%増の47億8500万ドルと大幅に伸びたほか、ビジネスソフトの「オフィス」なども堅調だった。
 アップルが時価総額に加え、売上高でもMSを追い抜いたのは、主力の多機能型携帯電話「iPhone(アイフォーン)」が同91%増の1410万台と大幅に販売を伸ばしたほか、パソコン「Mac(マック)」や新型携帯端末「iPad(アイパッド)」などの販売が絶好調だったため。ただ、MSは最終利益では51.4%増の54億1000万ドルとアップル(43億800万ドル)を上回った。
 米IT関連大手5社の7~9月期決算で見ると、アップルとグーグル、インテルの売上高が四半期として過去最高を記録するなど全5社が増収増益となった。

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