[サンフランシスコ 10日 ロイター] – 10日の米株式市場で電気自動車(EV)メーカーのテスラ<TSLA.O>が前営業日比3.26%高の312.39ドルで取引を終了し、終値としての過去最高値を更新した。時価総額は508億8700万ドルとなり、508億8600万ドルのゼネラル・モーターズ(GM)<GM.N>を抜いて米自動車業界の首位に立った。
テスラ株は過去1カ月間で35%上昇。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)率いる同社が自動車業界とエネルギー業界に改革をもたらすとの見方から、同社株を買う動きが広がった。
テスラの時価総額は現在、2018年の生産計画の1台当たりで10万2000ドル、昨年販売した1台当たりでは66万7000ドルとなる。これに対しGMの時価総額は昨年販売した1台当たりで5000ドルにとどまる。
テスラの支持者は、同社がエネルギーおよび輸送の両セクターにまたがる大型株になると予想。テスラの長期的な成長見通しに基づけば、現在のバリュエーションは妥当と主張している。太陽光発電設備のソーラーシティ買収に伴う事業機会や、ネバダ州でのリチウムイオン電池セルの本格生産開始によるコスト削減も、同社株を有望視する要因という。
パイパー・ジェフリーのアナリスト、アレクサンダー・ポッター氏は10日、リポートに「すべてのリスクを踏まえても、成長を重視する投資家はこの銘柄を無視するわけにはいかない、と当社は考えている」と記し、同社株の投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウェート」に引き上げた。