米国の日本酒ファン100人、オンラインで富谷の蔵巡り 内ケ崎酒造店がリモート見学会

宮城県内最古の酒蔵「内ケ崎酒造店」(富谷市)と米国各地の日本酒ファンらをオンラインで結び、酒造りの現場を紹介するイベントが日本時間の7日午前にあり、大勢の米国人がリモート蔵巡りを楽しんだ。
 新型コロナウイルスの影響で外で飲む機会が限られる中、家で日本酒の世界に親しむ機会をつくろうと、米ハワイの酒輸入会社「ワールド・サケ・インポーツ」が企画。ビデオ会議アプリ「Zoom(ズーム)」でニューヨークやサンフランシスコなどの各都市をつなぎ、100人超が参加した。
 案内役は内ケ崎酒造店16代目の内ケ崎啓さん(32)。カメラを手に酒蔵に入り、築約100年という「麹室(こうじむろ)」や大きなタンクが並ぶ「造り蔵」などを撮影し、酒造りの工程を英語で説明した。
 米国では多くの都市で6日夜の時間帯。内ケ崎酒造店が米国向けに販売する純米酒「爽(さわやか)」を手に参加する人もおり、画面上で乾杯して交流を深めた。
 内ケ崎酒造店は1661年創業。2001年、米国を中心に輸出を始めた。
 内ケ崎さんは「酒蔵全体を見られて良かったとの声が多く、伝統を守る大切さを実感した。海外の人も気軽に蔵を見学できる機会になった」と話した。

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