米国で絆創膏を皮膚に貼り付けるような感覚で接種が可能な「パッチ式」ワクチン接種法が開発された。研究チームはファイザー・モデルナと協力してmRNA(メッセンジャーリボ核酸)系列の新型コロナワクチンをこの方法で接種できるようにする実験を行っている。
26日、ノースカロライナ大学によると、同校のチャペルヒル校とスタンフォード大学の共同研究チームは、皮膚に直接貼り付ける「3D印刷ワクチンパッチ」(ワクチンパッチ)を開発した。研究チームは動物研究の結果、「ワクチンパッチ」のほうが筋肉注射を通じてワクチンを注入するよりも免疫反応が10倍高いという研究結果を得たと米国科学アカデミー紀要(PNAS)9月号に発表した。
3Dプリンティングを通じて製作するこの「ワクチンパッチ」は高分子化合物(ポリマー)にマイクロニードルがついている。皮膚に絆創膏のように貼り付けると半固体式で内包されたワクチンが体温によって溶けて、マイクロニードルを通じて皮膚の内側に吸収されるというしくみだ。
針を刺す従来の注射と比較した時、痛みがなく自宅でも投与できるのが長所だ。研究を主導したジョセフ・デサイモン教授は「苦痛や不安がない方法でワクチンを速やかに接種する基礎を築くことができると期待している」と明らかにした。
特に研究チームは「このワクチンパッチが皮下注射に比べて50倍多くの抗体を形成した」とし、注射形式でワクチンを接種するよりも少ない容量を注入しながらも同じ効果を得ることができ、ワクチンを節約することができると付け加えた。
また、従来の新型コロナワクチンの一部は保管および移動過程に零下90~60度の冷凍保管をしなければならないが、「ワクチンパッチ」を利用するとこのような特別な取り扱いをしなくても世界中どこへでも配送することができるためワクチン接種率が高まるだろうと強調した。