宮城県が23日発表した2013年度の県民経済計算(速報)によると、経済成長率は名目で前年度比3.1%増、物価変動分を除いた実質で3.5%増となった。前年度に比べて伸び率は鈍化したが、2年連続のプラス成長を記録した。
県内総生産は名目で2613億円増の8兆6176億円。実質は3108億円増の9兆2503億円となり、01年度以降の最大を更新。震災の復興需要に加え、昨年4月の消費税増税前の駆け込みによる受注増などが要因とみられる。
産業別では第2次産業が名目7.2%増。建設業は9.2%、半導体関連産業など好調が目立った製造業は5.4%増加した。
第1次産業は3.9%増。米価下落で農業が0.3%減った一方、ワカメの出荷回復で水産業は15.7%増えた。総生産の約4分の3を占める第3次産業は、1.8%の微増だった。
県民所得は3.2%増の6兆4396億円で5年連続でプラス。1人当たり県民所得は3.0%増の276万6000円だった。
県は12年度の市町村民経済計算も発表。35市町村の市町村内総生産は、復興需要を背景に女川(74.7%増)、七ケ浜町(60.9%増)、石巻市 (31.3%増)など沿岸15市町が前年度比11.7%増を記録した。 内陸20市町村は3.4%増。製造業が原材料費上昇の影響を受けた大衡村 (34.6%減)など6市町村は減少した。