網地島ふるさと楽校 子育て支援活動の部で未来賞受賞

宮城県石巻市の離島、網地島の島民が児童養護施設の子どもたちを島に招待する「網地島ふるさと楽校」が、住友生命主催の「未来を築く子育てプロジェクト」の子育て支援活動の部で、未来賞を受賞した。14日に東京で表彰式が行われた。島民有志の会「あじ朗志組(ろうしぐみ)」は「活動を評価してもらい、大変光栄。今後も島の自然を生かし、多くの子どもたちを笑顔にしたい」と意欲を見せている。
 ふるさと楽校は、2007年から毎年夏に実施。仙台市の四つの児童養護施設を持ち回りで招待し、これまで延べ約300人が参加した。
 子どもたちは2泊3日の日程で、廃校になった学校校舎を改装した施設に寝泊まりし、島の伝統漁法「アナゴ抜き」やシーカヤックなどに挑戦。島内の診療所「網小医院」に訪問し、介助を受ける高齢者と触れ合う時間も設けている。
 過疎化が進む網地島では04年から、親子で島の暮らしを体験する「あじ島冒険楽校」を開催してきた。スタッフとして参加していたあじ朗志組の桶谷敦局長(70)が、親子で参加できない児童養護施設の子どもたちにも島の生活を満喫してもらおうと、ふれあい楽校を提案した。
 桶谷局長は「海や山を前に子どもたちが伸び伸びとしているのを見ると、島民も元気が出る。参加した子どもたちが、網地島を心のふるさとと思ってくれればうれしい」と話している。
 住友生命の同プロジェクトは、社会貢献事業の一環で07年にスタート。ことしの子育て支援活動の部には全国から146の応募があり、未来賞には9団体が選ばれた。

タイトルとURLをコピーしました