緑へ一瞬!浜の手品 ワカメ塩蔵作業・気仙沼

東日本大震災の津波で大きな被害があった気仙沼市階上地区の波路上漁港で、三陸ワカメの収穫が本格化している。一年で最も寒い時節とされる「大寒」の20日、漁業者は冷たい潮風に吹かれながら刈り取りや塩蔵作業に追われた。
夜明け前の午前5時ごろ、ワカメ漁師が出漁。沖合の養殖施設で2メートル以上に生育したワカメを刈り取り、漁港の作業場で葉と茎に分けた。ボイル釜の熱湯 に入れると、勢いよく湯気が立ち上り、茶色から鮮やかな緑に変わった。たっぷりの塩に漬け込み、タンクで一晩寝かせてから出荷する。
階上地区で50年以上漁を続ける菊田俊明さん(74)の養殖施設は、昨年2月に記録的大雪をもたらした南岸低気圧の影響で3割以上が被害を受けた。「ことしは例年より育ちがいい。最後まで無事に収穫したい」と話した。収穫作業は4月末まで続く。

タイトルとURLをコピーしました