東北大大学院医学系研究科と仙台放送は、緑内障の早期発見につながるスマートフォン用のゲームアプリを共同開発した。宇宙空間で隕石(いんせき)を打ち落とすというゲーム感覚で視野の状態を簡易判定する。
アプリ名は「メテオブラスター」(隕石破壊器)。飛来する隕石が画面中央の照準に入ったら、レーザー砲を発射して撃破する。同時に、画面外周部にランダムに現れる白い光体が見えたら捕獲ボタンを押す。
左目、右目で各2回、計約5分間挑戦する。上下左右の領域ごとに「下領域のスコアが悪い」「苦手な場所にばらつきがある」などと視野の状態を判定する。
緑内障は視神経が傷つき視野が狭くなる病気で、中途失明の原因1位。病気が進行するまで自覚症状がほとんどなく、早期発見が課題になっている。
ゲームの開発に当たり、視野の欠けた部分を見つけるため、中央に視線を固定しつつ、周辺にも目を配らせる設定にした。アプリは7月、特許を取得した。
監修した医学系研究科の中沢徹教授(緑内障)は「緑内障は来院段階で重症化していることが多い。ゲームが目の健康に気付きを与えるきっかけになってほしい」と話す。
アプリは仙台放送のホームページから入手できる。