習近平が「中国版AKB48」を結成した“腹黒魂胆”

世界恐慌の引き金になりそうな中国で、AKB48の“猿マネ”のようなアイドルグループがデビューし、こちらも世界のメディアを騒がせている。
「先頃、米ウォール・ストリート・ジャーナルでも取り上げられた『56フラワーズ』(中国名=56輪花)がそれです。報道によれば、同グループのメンバー は16歳から23歳までの少女56人。“中国56の民族から一芸に秀でた少女が集められた”とのフレコミで、6月末には国営の中国中央テレビまで、この世 界最大人数のグループの特番を放送しました」(外信部記者)

この非常時に、国営放送がのんきな話題を取り上げている場合かと怒りたくもなるが、このアイドルグループのデビューには政府が関与し、その活動も政治的意図を多分に含んだものだというから仰天だ。
「グループは、北京に本拠を置く民間投資会社のプロデュースと伝えられているが、海外メディアの記者でこれを信じる者は誰もいない。というのも、習国家主 席の妻である彭麗媛さんは元国民的歌手で、現在は人民解放軍の少将の肩書きを持つ軍隊歌手。この妻の人気にあやかり、ギリシャ危機で中国バブルが崩壊し、 国民批判が殺到しそうになった場合、習氏が中国国内から集めた少女らを人民の不満の“ガス抜き”に使うとみられているのです」(同)

また、北京駐在の特派記者もこう話す。
「『56フラワーズ』は白のポロシャツ姿で歌とダンスを披露するアイドルですが、件の特番では習主席が掲げる国家復興思想である“中国の夢”になぞらえた 楽曲『最も美しい中国の夢』を熱唱。マスゲーム的振り付けで、“中国、中国、愛しています”と歌った。共産党賛美のプロパガンダ的グループなのは明らか で、芸能活動の裏に政府が関与していることも確実です」

前述した通り、今やギリシャのデフォルト問題は待ったなし。すでに上海株が乱高下し、いずれこの負の連鎖は政府批判に向かうとみられている。
「そのため、習氏は貧困層の支持を先に取り付けようと、同グループをデビューさせたと言われている。中国バブルの崩壊では富裕層からバッシングが巻き起こ るが、腐敗官僚を摘発し続けてきた同氏は、いまだに農村部での人気が高いからです。そこで56民族の少女らを集め、中国礼賛の活動をさせていると分析され ているのです」(同)

また、このアイドルグループのデビュー戦略は、習主席がこれまでに行ってきた国家戦略にもピタリと当てはまるという。
「習は、国内に広がる人民の不満をそらすために、以前から多くの目くらましを使ってきた。膨大な軍事費を投入し、アジアの海洋覇権を狙ったり、世界で二つ 目の投資銀行『アジアインフラ投資銀行』を設立したのが顕著な例だが、軍事、経済に続いて、今度は国民的アイドルで人民を煙に巻こうと画策したわけです」 (経済アナリスト)

もしもこれが事実なら、恐ろしい策士と言わざるを得ないが、肝心のグループの人気はといえば、これが惨憺たる状況なのだ。
「中国のネットでは、露出度の少なさと“萌え度”の低さが叩かれ、『北朝鮮のマスゲームに似てキモい』『歌が陳腐』と散々。おそらく習主席は、昨年の AKB総選挙で渡辺麻友の中国人ファンが180万人民元(約3600万円)を使い、大量投票したことをヒントに中国版AKBを結成したのでしょうが、今の ところアテが外れた状態です」(前出・外信部記者)

さすがの習主席も、プロデュース能力では秋元康氏に勝てないということか。

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