職域接種、宮城で動き活発 トラストタワーはあす開始 七十七銀は7月5日から

宮城県内で新型コロナウイルスの職域接種に向けた動きが活発化している。都市開発大手の森トラスト(東京)が23日、仙台市で社員やテナント企業を対象に1万人規模で始めるほか、貸会議室大手ティーケーピー(東京)は今月中にも同市内に法人向け会場を設置。七十七銀行も7月5日の開始を決めた。
 森トラストは同社社員に加え、管理運営する仙台トラストタワー(仙台市青葉区)と仙台MTビル(宮城野区)のテナント企業を中心に職域接種を始める。要件となる1000人以上に満たない中小規模の事業所にも接種機会を提供する。
 タワー内の共用ラウンジに接種ブース2カ所と待機場所約50人分、入り口付近に受け付けと問診ブースを設ける。約80社の1万人程度を予定し、初日は60人程度で始め、28日から1日300~400人に増やして9月末までに接種を終える。
 仙台支店の山内純一副支店長は「ビルを管理運営する事業者として安心して勤務できる環境を整え、地域の集団免疫の獲得に貢献したい」と話す。
 タワー4階で健診クリニックを運営する医療法人社団進興会と連携し、医師や看護師、事務職員ら約10人が実務を担う。石垣洋子院長は「感染が目立ってきている若年層や、近くにかかりつけ医がいない単身赴任者ら多くの人が受けられる。冬場の感染急増を防ぎたい」と意義を強調する。
 ティーケーピーは月内にも、社員や家族ら50人単位の法人から対応する「TKP職域ワクチンセンター」を、青葉区のTKPガーデンシティPREMIUM仙台西口に開く。
 会場提供に加え、医療従事者の確保やワクチン、必要備品の手配、運営を支援する。費用は接種2回で1人当たり4400円。他に職域接種会場として東北では仙台市のJR仙台駅、市役所の周辺の計4カ所を無償提供する。
 一方、七十七銀行は21日、職場接種を7月5日から実施する方針を明らかにした。対象はグループ会社を含む職員約4500人で、接種は任意。支店などで窓口業務を担当する職員を優先する。青葉区の本店を会場に、約2カ月かけて完了する予定。

タイトルとURLをコピーしました