“背筋が凍る現状”を知る柴崎岳の思い 新型コロナに対する危機感を!

スペイン2部のデポルティボに所属する日本代表MF柴崎岳が、新型コロナウイルスに関して日本の人々へ注意を喚起している。

世界中で猛威を振るい、日本でも感染が徐々に拡大している新型コロナウイルス。厚生労働省によると、29日の時点で国内感染者は1800人を超えたという。こういった状況もあり、各自治体が不要不急な外出を避けて自宅待機するよう呼びかけるなど、週末の「外出自粛」を要請していた。またこれに伴って、日本よりも悲惨な状況を目の当たりにしている多くの海外日本人サッカー選手たちも、SNSへ「ステイホーム」などと投稿していた。

そんな中、世界の中でも特に新型コロナウイルスの被害が大きい国の一つであるスペインでプレイする柴崎が、29日に自身の『note』を更新。前日にInstagramやTwitterでもメッセージを送っていたが、「サッカーの話をしても今はあまり意味がないのではないかと思う時があります」と綴り始めると、改めて次のような思いを明かしている。

「コロナウイルスは一国の問題ではなくなっています。世界や僕がいるスペインの状況を見て、近い将来、今見ているこの酷い光景が日本にも訪れると想像すると背筋が凍ります。日本で、たかが数十人亡くなったと思っている人は自分の知らない誰かが亡くなったとしか思えず、危機感を持てないのも無理はないかもしれません。ですが数日後、また数百人、数千人、数万人となった時にはもう既に遅いです。まだ入り口の段階だからこそ、食い止めなければ歯止めをかける事は難しいと思います」

「自粛要請に対し、何も感じていない人々は意味もなく外出をして、自分や他人の命を奪う可能性を自ら拾いに行きます。僕が無事でも、僕の親を、または祖父母を、家族を感染させ、間接的に殺してしまうかもしれないと思うと恐怖でしかないです。あなたは無事でも、あなたの親を、または祖父母を、家族を感染させ、結果的に殺してしまうかもしれないです。自らの手で家族を葬るかもしれない可能性を不要不急の外出以外でわざわざ拾いに行くなんて馬鹿げています。本当に気を付けて欲しいです」

「スペインでは死者の数、感染者の数が毎日増えています。自宅待機命令が出る2週間前、こんな数字がでるなんて想像もしていませんでした。医療関係者は疲弊して、自らが感染するリスクが最も大きい所に身を投げだし、患者を治療しています。全ての人々を介抱できず、時には誰かを選んで誰かを放棄する事も余儀なくされます。このような事を日本で起こす訳にはいきません。スペインでの光景、状況を日本で繰り返さない為に、今一度本当に危ないんだと危機感を持ってださい」

まだまだ終息の目処が立っておらず、厳しい状況が続きそうだが、柴崎が言うように一人一人の意識や責任をもった行動が今後を左右するといっても過言ではないだろう。

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