タクシー大手の日の丸交通と自動運転ベンチャーのZMP(東京)は27日、東京都内の公道で自動運転タクシーの実証実験を始めた。乗客を乗せたタクシーが公道を営業走行するのは世界で初めて。両社は2020年に特定区間で運転者が無人の自動走行を目指す。
平日朝の都心は自動車や歩行者で混雑したが、家族3人で乗車した豊島区の自営業男性(45)は「合流なども普通のタクシーと変わりなく、違和感はなかった」と述べた。同乗した妻は「自然な乗り心地」と感想を語った。
実験車両は、ミニバンにZMPの自動運転システムを搭載しており、ハンドルやアクセル、ブレーキ操作を自動で行う。今回は運転席に日の丸交通の運転手が座り、動きが不安定な車が接近したときには手動運転に切り替えたという。
実験は27日から9月8日まで実施。ビジネス客の多い東京・大手町と六本木ヒルズ(港区)を結ぶルート(約5.3キロ)を1日4往復する。料金は片道1500円。事前予約制で、96の乗車枠に対し1500件の応募があったという。