自慢のイチゴ再び全国へ ゆうパック復活 山元・被災農家

 宮城県山元町特産のイチゴを全国に発送する日本郵便の「山元いちごゆうパック」の出発式が12日、同町の山元いちご農園で行われた。東日本大震災で9割以上の農家が被災した亘理、山元両町で初の再開となった。
 初日は採れたての「とちおとめ」約100箱を遠くは青森県まで発送。出発式では、平間英博副町長や関係者がトラックの前でテープカットして復活を祝った。
 ゆうパックは、十数年前から両町内の複数の農家が取り扱い、年間7000箱を売り上げる人気商品の一つだったが震災で休止。昨年6月に被災農家4人で設立し、今春いち早く栽培を再開した同農園が、新たに販売に名乗りを上げた。
 農園は2160平方メートルの大型ハウス8棟に12万5000本の苗を定植。来年3月まで3000箱以上の発送を目指す。岩佐隆社長は「夏の猛暑にも負けず、甘くておいしいイチゴが育った。『山元いちご』の名を通じ、町が復興に進んでいることを全国にアピールしたい」と意気込んだ。
 1パック300グラムで、2、4、8パックで受け付ける。送料込みの代金は2300~5500円。県内の郵便局に置いたチラシに申し込み方法などを記載している。連絡先は山元いちご農園0223(37)4356。

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