自民議員の「ガンダム実現構想」 産業振興としてマニフェストに!?

自民党議員の間でガンダムに象徴される二足歩行ロボットの実現を党のマニフェストに入れようという動きがある。産業振興の一環として国家プロジェクトとして取り組もうという狙いのようだ。既に石破茂政調会長にも提案しているといい、ネットでも話題になっている。
提言しているのは、自民党の平将明衆院議員。1967年生まれの43歳で、世代的にはファーストガンダム世代に当たる。2011年2月16日にツイッター上で搭乗型二足歩行ロボットの実現について呟いた。
イメージは「ランドメイト」や「パトレイバー」
この日、山本一太議員が会長を務める自民党参議院政策審査会の勉強会に出席した。そこで、『あのスーパーロボットはどう動く』などの著書がある、立命館大学総合理工学研究機構の金岡克弥教授の講義があった。
平議員は金岡教授の話に感銘を受けたようで、ツイッターで「1/1ガンダムを歩かせることは可能か?」「なぜ日本の二足歩行ロボットは不整地歩行を目指さないのか?」と問題提起し、自説を展開した。平議員によると、不整地歩行は10億円弱の予算で可能。しかもロボットに人が乗る搭乗型でできるという。
ただ、「ガンダムは象徴であって、目標ではない」。ガンダムのようにレバーとペダルで操縦するのでは難しい。漫画「アップルシード」に出てくる「ランドメイト」のようなロボットをイメージしている。ランドメイトは作中での描かれ方を見る限り、身長が大体3メートルくらい。搭乗者の体の動きを読み取り、それに合わせて機体も動く、巨大な鉄の着ぐるみといった感じだ。他に似たタイプのロボットとして、アニメ「機動警察パトレイバー」に出てくるものを挙げている。
石破茂議員に「政調会長、ご決断を」
その後、「搭乗式人型二足歩行ロボットの実現に向けた取り組みが、自民党のマニフェストに入るかも。石破政調会長には提案済み。党の経済産業部会にかかる」と投稿。完成した初号機の名前は「Ishiba54」で構わないとし「政調会長、ご決断を」と提言している。
自民党には他にもガンダム実現に向け動いている議員がいる。参議院の宇都隆史議員は、1月に「僕らの手で、ガンダムを作ろう!」という記事を自身のブログに掲載。同じく金岡教授の話を引用しながら、ロボットが重作業や災害対応など幅広い分野で活躍できると主張し、「先の見えない日本の産業改革に新たな灯火が見えた気がしました。これから、国家プロジェクトとして支えていけないか、色々な方にアプローチして行くつもりです」と書いている。
平議員のガンダム実現構想は、ツイッターや2ちゃんねるで大きな注目を集めた。「自民党がガンダムでオタクを釣ろうとしているぞ」といったものもあるが、「これは面白そう」「子ども手当廃止すれば浮いた金でできるな」「支持するしかない」といったものも多数見られる。自民党の経済産業部会の担当者によると、経済産業部会長の西村康稔衆院議員も平議員の話を知っているといい、今後党で議論していくということだ。

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