アサヒ飲料は、無線LAN機能を搭載した自動販売機の設置を2012年から開始する。飲料メーカーとしては初めての試み。無料で利用できる。
同社では、アサヒカルピスビバレッジの自動販売機に無料の無線LANサービス「FREEMOBILE」を採用。FREEMOBILEは、タケショウが運営するサービスで、自動販売機用の専用ルータを搭載することで、この自動販売機を設置した半径50メートル程度が無料の無線LANスポットとなる。
登録不要な「FREEMOBILE」とメール認証による登録が必要な「FREEMOBILE_SECURE」を用意。FREEMOBILE_SECUREではWPA2-PSKによる暗号化にも対応した。最大30分間の連続接続が可能で、切断後の再接続も可能となっている。自動販売機1台につき、無線LAN対応機器を数十台程度まで同時接続できるという。
屋内外問わず、公共施設、商店街、交通拠点など、多くの利用客が見込める場所に設置予定。仙台、首都圏、中部、近畿、福岡の5エリアを中心に、順次全国に拡大していくという。初年度の設置台数は1000台が目標で、5年以内に1万台以上の設置を目指す。
なお、この無線LAN搭載自販機は、清涼飲料の販売に加え、商品情報や設置地域の商店街情報、地域情報、観光情報などのコンテンツを自ら発信できる。自販機のオーナーに対しての導入コストやランニングコストは無料。初期設定から保守運用まで対応する。ルータ内に商品情報、地域情報などのコンテンツを保存し、接続時に画面に表示させる「リダイレクト機能」を備え、設置先店舗の広告や地域の公共施設からの情報などを表示できるようになっている。
アサヒ飲料では現在、全国で約25万台の自動販売機を展開。今回、情報発信基地となる無線LAN搭載自販機を新たに展開することで、設置先や利用者にとって価値のあるサービスを提供し、自動販売機事業の強化と拡大につなげる意向だ。