KDDIが4月4日発表した自転車に関する意識調査の結果によると、自転車の「歩道通行禁止」ルールを知らない人が約3割、守っていない人が約6割に上った。
道路交通法上、自転車は車道の左側を通行するのが原則。歩道を通行できるのは、標識で指定された場所や、子どもと高齢者、障害者、車道の状況からやむを得ない場合──に限られ、あくまで例外扱いだ。
だが調査では、自転車の歩道通行禁止ルールを知っている人は67.9%と、知らない人が3割以上いた。さらに、歩道通行禁止ルールを実際に守っている人は35.6%にとどまり、自転車に関する交通ルールの中で最も守られていなかった。
実際に守られているルールは、「夜間のライト点灯」が68.5%で最多。「2人乗りの禁止」(68.0%)、「飲酒運転の禁止」(65.4%)、「携帯電話の使用禁止」(62.4%)も6割以上が守っていた。
ルールのうち、最も知られているものは「車道の左側通行」で、認知度は83.1%。「2人乗りの禁止」「飲酒運転の禁止」(ともに79.7%)、「夜間のライト点灯」(78.3%)、「信号無視の禁止」(76.7%)なども高かった。一方、最も認知度が低かったルールは「併進走行の禁止」で、55.6%だった。
認知度が高いルールの場合でも、「守っている」と答える人は全体的にやや少ない傾向がみられ、最も高かった「車道の左側通行」の順守率も57.4%にとどまっていた。
事故経験の有無を聞いたところ、「自転車事故に遭ったことがある」と答えた人は31.4%、「遭いそうになったことがある」と答えた人は57.8%。特に20代での事故経験や未遂が多い傾向がみられた。事故に遭った際、接触した対象は、「自動車」が75.2%で最多。以下、「自転車」(32.8%)、「歩行者」(20.4%)という結果だった。
調査は、2017年3月13日〜14日にかけて、週に1日以上自転車に乗る20〜69歳の男女1000人を対象に、Web上で実施した。