自転車の歩道走行、安全に柔軟に 警視庁が総合対策公表

事故や違反多発で車道走行の原則が強調されている自転車について、警視庁は12日、東京都内では、歩行者の安全を確保することを条件に、歩道走行も柔軟に認めていく対応策などを盛り込んだ自転車総合対策をまとめた。一方で、違法な運転については取り締まりを強化する方針。来年1月1日から実施する。
 総合対策では、大型車の多い道路などでは、自転車が歩行者に注意して徐行することなどを条件に、歩道走行を認める方針が盛り込まれた。一方、携帯電話やヘッドホンを聞きながらの走行や、ブレーキなしの自転車などについては、これまでより指導や取り締まりを強化することになった。
 自転車が安全に車道を走れる専用通路「青色レーン」設置など道路環境整備や交通ルール周知と安全教育の推進、自転車盗難やひったくりの被害防止なども盛り込まれた。
 今後、各警察署では、自転車利用者の多い道などに自転車重点地区を設置。警察官が集中的に街頭指導や取り締まりを行い、交通ルールの徹底を図る。
 警視庁は同日、庁内に設置した自転車総合対策本部の初会合で対策の推進計画を決定。本部長を務める高橋清孝副総監は「規範意識の向上につながるように、創意工夫して対策に取り組む」と訓示した。

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