“致死率88%”の感染症が拡大 「マールブルグ病」日本は大丈夫?

アフリカ中部の赤道ギニア。
広さが四国の1.5倍ほどのこの国で、致死率が極めて高いウイルスによる死者が確認された。

赤道ギニアの保健相「マールブルグウイルスによって引き起こされる病気は、深刻で致命的です」

その病は「マールブルグ病」。

WHO(世界保健機関)は、赤道ギニアの北東部キエンテム県で、マールブルグ病にかかった9人が死亡したと発表した。

さらに、感染が疑われる人は、16人にのぼっているという。

マールブルグ病によく似ているとされるのが、2014年にアフリカで猛威を振るったエボラ出血熱。

アメリカやイギリスなどでも感染が確認され、世界中で1万人以上が死亡した。

マールブルグ病に感染した場合、発熱や倦怠(けんたい)感、血液の交じった嘔吐(おうと)などの症状が見られ、致死率は最高で88%にのぼる。

2005年には、アフリカのアンゴラで大流行し、200人以上が死亡している。

赤道ギニアの保健相「こんな(高い)致死率ですが、現時点で予防するためのワクチンは存在しません」

マールブルグ病の感染が拡大する可能性はあるのだろうか。

専門家の見方は…。

長崎大学 高度感染症研究センター・安田二朗教授「現地の対応次第だと思う。(エボラ出血熱の時は)どの国も対応がまずかった。初期段階で、(マールブルグ病を)見つけているので、きちんと検査して、陽性者を隔離すれば、封じ込めることができる」

日本の感染症法上の位置づけでは、現在の新型コロナよりも上で、危険度が最も高い「1類」に該当。

国内上陸を防ぐため、日本政府はどう対応するのだろうか。

松野博一官房長官「きのう、厚労省から検疫所・地方自治体・医療関係者に対し、赤道ギニアにおける、マールブルグ病の発生に関する注意喚起を行っている」

政府は、引き続き海外の感染状況を見つつ、必要な対策を講じていくとしている。

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