花きの生産や販売に関わる仙台市と周辺の4事業者が、2014年度に創設された農林水産省の「日持ち性向上対策品質管理認証制度」の宮城県内第1号に認定された。生産、流通、小売りの各部門で品質管理を徹底し、消費者に品質をアピールして消費拡大を目指す。
認定されたのは、バラ生産の宮城野バラ工房梶農園(名取市)、卸売りの木本生花、東園生花(ともに仙台市)、販売の多賀城フラワー(多賀城市)。農水省から委託された認証会社「MPSジャパン」(東京)が審査し、3月末までに全国の66事業者を認定した。
各部門に認定要件が定められており、生産部門は採花から冷蔵庫に入れるまでの時間、流通部門は容器の洗浄、小売り部門は入荷後の店舗滞留日数など、それぞれ約20項目を審査する。現地審査などを行い、110点満点中70点以上で認定される。
梶農園の丹野岳洋さん(37)は「努力しなければ業界は衰退していく。認証の有無は、お客さまが花を買う際の基準の一つになってくると思う」と力を込める。
今後、認定業者同士で連携を深め、ステッカーの貼付やイベントの開催なども検討していく。多賀城フラワーの鈴木貴資社長(38)は「生産、流通、小売りの うち、一業者でも手を抜けば鮮度のリレーは実現できない。お客さまに1秒でも長く、買った花を楽しんでもらえるよう努力していきたい」と話した。