芸人だけじゃない闇営業問題 演歌界にも飛び火で紅白は存亡の危機

騒動は広がる一方だ。

カラテカ入江の芸能界追放であの大物ロック歌手が大ピンチ

 雨上がり決死隊・宮迫博之(49)ら芸人11人を活動停止の謹慎処分とした吉本興業で、新たに反社会的勢力との“黒い交際”が発覚した。

 同社所属のコンビ芸人「スリムクラブ」の内間政成(43)と真栄田賢(43)が、指定暴力団「稲川会」大物幹部の誕生パーティーに出席した様子を発売中の「FRIDAY」が掲載。写真は2016年8月ごろに撮られたものとされ、内間は上半身裸で札束の首飾りを巻いて笑顔でピースサインをしている。

 これに先駆け、吉本興業は昨27日、反社会的勢力が参加するパーティーに参加し金銭を受領したとして、スリムクラブの2人を「無期限謹慎処分」にすると発表。あわせて今月末と来月初旬に都内で活動する若手芸人約1000人を対象に「緊急コンプライアンス研修」を実施すると発表した。

「もはや“闇営業”の話にとどまらない。スリムクラブに関してはワキが甘いどころの話ではなく、これは“黒い交際”です。知らなかったで済まされる話ではないでしょう」(芸能リポーター)

 かつて島田紳助は、暴力団との親密交際が発覚し「自分の中ではセーフだと思っていました」と弁明したが、今回のケースも認識が甘すぎるというのは芸能文化評論家の肥留間正明氏だ。

「かつて興行の世界と闇社会は切っても切れない関係で、吉本興業と山口組も密接な関係があった。しかし時代は変わったんです。もはやタレントは、企業や官公庁などのスポンサーからCM出演や営業のギャラをもらっている『半公人』なんですよ。当然、反社会的勢力との交際は重大なコンプライアンス違反となります」

 それは事務所を通さないプライベートの“闇営業”でも同様。タレントもそうした常識を持つ必要があるという。

 さらに懸念されるのが、こうした“認識の甘さ”は芸人だけにとどまらないという点。

「闇社会との関係で言えば、演歌歌手などは、いまだに反社会的勢力との関係が深く、闇は深い」(肥留間正明氏)

 確かに、山口組によるかつての「神戸芸能社」と美空ひばりの関係や、北島三郎が稲川会の新年会に出席し、NHK紅白の出場を辞退した一件など、“演歌界と闇社会”には伝統的に浅からぬ関係が存在する。詐欺商法の広告塔になった歌手も数多くいる。ジャーナリストの中村竜太郎氏はこう言う。

「反社会的勢力との関係を持たないのは大前提ですが、芸人のケースでいえば、今のところ時効なしで厳しい処分が下されている。この件はまだまだ拡大しそうです」

「現在、グレーゾーンとしてウヤムヤになっている裏側がすべて明るみになったら、紅白歌合戦も成立しなくなってしまう」(音楽関係者)という声もある。 闇営業問題はついに芸能界全体に飛び火した。

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