芸能人らの移籍制限は独禁法違反? 公取委が実態調査へ

芸能タレントやスポーツ選手、コンピュータープログラマーなど、特殊な技能を持つ人と企業などとの契約について、公正取引委員会は、移籍などの制限が独占禁止法の規制対象になるかを検討するため、有識者会議を来月から開催する。

関係者によると、公取委は、芸能タレントと所属事務所、スポーツ選手と所属チームとの間などで引き抜きや報酬などをめぐって不当な契約や慣行がないか、ヒアリング調査を実施している。この結果などをもとに、有識者による検討会は月1回程度の会合を開き、早ければ今年度内に報告書を公表する方針だ。

米国や欧州連合(EU)では昨今、スポーツ選手の移籍やIT関連技術者のヘッドハンティングを不当に妨げるような契約について、当局がガイドラインを作成するなどの対策を講じている。

国内では1950年代、大手の映画会社が、自社に所属する俳優をほかの映画会社の作品に出演させない協定を結んでいたが、公取委が独禁法違反で調査した後に協定が取り消されたケースがある。

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