芸術で復興後押し 寺と神社が連携イベント

 芸術に親しみながら東日本大震災からの復興を考える催し「寺フェス&神社フェス」が28日、仙台市宮城野区の徳泉寺と榴岡天満宮を会場に開かれる。昨年9月に徳泉寺であった「第1回寺フェス」から規模を拡大し、寺と神社の連携イベントにした。実行委員会は、地域密着型のイベントとして継続し、住民同士の交流も進めたい考えだ。
 徳泉寺と榴岡天満宮にそれぞれ設けるステージで、音楽ライブ、ダンス、ライブペイントなどを披露する。境内では、被災地で収穫された農産物や、被災者らが作ったアクセサリーを販売するマルシェを開催。市内の飲食店がパンケーキ、インドカレーなどの軽食を販売する。
 トークセッションでは、石巻市、宮城県七ケ浜町、二本松市など、東北各地で復興支援活動に携わる人々が地域の未来を語り合う。僧侶や神主の講話もある。
 実行委員長の工藤瑞穂さん(30)=東京都武蔵野市=は「音楽やダンスを楽しむように、被災地や東北の未来をみんなで気軽に考えるきっかけにしたい」と意気込む。今後も継続的な開催を目指すという。
 JR仙台駅東口エリアは大規模な土地区画整理事業などでマンション開発などが進み、市内でも住民の入れ替わりが激しい地区の一つに数えられる。
 榴岡天満宮も2012年11月から毎月25日に境内で「天神様でみんなの市」を開き、人が集う場づくりを進めてきた。
 今回のフェスには、みんなの市の出店者も加わることになっており、榴岡天満宮宮司の菅野棟之さん(40)は「榴岡一帯はもともと団結力が強かった下町。新しく来た人も気さくに触れ合える機会を作りたかった」と張り切っている。午前10時~午後6時。イベントの詳細は「寺フェス&神社フェス」ホームページに掲載されている。

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