若柳牛→仙台牛に統合 宮城の銘柄が一つに

栗原市の銘柄牛「若柳牛」(黒毛和種)が、2015年度から「仙台牛」(A5、B5等級)に統一されることになった。県内産銘柄牛が仙台牛に銘柄統合するのは、14年度の登米市に次いで2例目。統一により、県内の銘柄牛は仙台牛に一本化されることになる。
栗っこ農協(栗原市)の内部で仙台牛肥育部会に若柳牛肥育部会が合流することを、両部会が昨年それぞれ総会を開いて承認した。
肥育農家は生産者の高齢化や後継者難、子牛の相場の高騰など共通の課題を抱えている。規模の小さい若柳牛はこれに加え、定期的に一定量を供給することが前提となるブランドの維持が年々難しくなっていた。
統一により若柳牛肥育農家の優れた肥育技術を仙台牛肥育に生かすことが可能となり、栗原産牛全体のレベルアップが見込まれる。生産量の安定化につながり、行政の支援も受けやすくなるメリットがある。
15年度以降、現在の若柳牛のうち、仙台牛の基準を下回る牛は名称の使用をやめ、仙台黒毛和牛として流通する。
若柳牛はここ数年平均で約500頭が出荷されている。全農県本部によると、仙台牛の年間出荷頭数は約5500頭(13年度)。銘柄統一により15年度以降、仙台牛の年間出荷頭数は約6000頭程度になるとみられる。

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