英ストーンズ、8年ぶり新曲 テーマは「ロックダウン」

英ロックバンドの老舗、ザ・ローリング・ストーンズが24日(日本時間)、8年ぶりとなる新曲のインターネット配信・販売を始めた。ロックダウン(都市封鎖)を歌う内容で、話題を呼びそうだ。

 新曲は、ボーカルのミック・ジャガーさんとギターのキース・リチャーズさんが共作した「リヴィング・イン・ア・ゴースト・タウン」で、「今まで楽しく生きていたのに 今では全てがロックダウンされて まるでゴースト・タウンに住む 幽霊のような気分だ」と歌う。人々を激励するというよりも、率直に苦渋を訴える内容であるのが労働歌であるブルースに根差したこのバンドらしい。

 リチャーズさんが発表したコメントによると、「この曲は発売予定の新作アルバムのため、1年以上前に米ロサンゼルスで骨格を録音していた」といい、新型コロナウイルスの感染拡大以前に作られていた。

ザ・ローリング・ストーンズ新曲「「リヴィング・イン・ア・ゴースト・タウン」のジャケット
ザ・ローリング・ストーンズ新曲「「リヴィング・イン・ア・ゴースト・タウン」のジャケット

 だが、世界中でロックダウン、外出自粛の事態となり、ジャガーさんが「現在の状況に共鳴するような曲だ」と判断、急遽(きゅうきょ)仕上げて発表した。

 3月23日に英ロンドンがロックダウンされて以降は、4人のメンバーは自宅などで個別に仕上げ作業を行ったが、ドラムのチャーリー・ワッツさんは「楽しい作業だった」と振り返る。

 24日未明(日本時間)に公開されたミュージックビデオは大阪、京都を含む各地のカメラマンが撮影した無人の大都市の映像を中心に構成されている。この撮影がいつ行われたかは不明。

 ストーンズは5月から予定していた公演を中止し、4月19日(同)には米歌手、レディー・ガガさんの呼びかけに応じ、オンラインの音楽フェスティバル「ワン・ワールド」で、自宅で「無情の世界」を演奏する動画を公開した。

 今回の新曲は、5月29日にCDでも発売予定。

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